2025年12月8日、東京都渋谷区の株式会社クリアは、女性専用脱毛サロン「ストラッシュ(STLASSH)」の新ビジュアルを公開し、公式ホームページを全面リニューアルしたことを明らかにした。モデルでタレントの谷まりあさんを新たに起用し、全国62店舗を展開する同ブランドの世界観を一新する取り組みとなる。
今回の刷新は、ストラッシュが推進してきた「肌へのやさしさ」や「上質さ」を視覚的に発信する狙いがある。クリアは2015年にサロン事業を開始して以降、脱毛とスキンケアを融合した独自の施術方式を強みに成長してきた。公式サイトの統一感を高めることで、ブランドのイメージ発信を一段と進める構えだ。
新ビジュアル公開で世界観一新
ストラッシュの新ビジュアルは、同ブランドを象徴するブルーを基調とし、うるおいと透明感をテーマにしたデザインに仕上がった。谷まりあさんが柔らかな表情で登場し、「エレポレ脱毛」で目指す“つるもち肌”を「うるおいのシャボン」というモチーフで象徴的に描いている。
リニューアル後の公式サイトでも、この世界観を踏襲した。トップページでは新ビジュアルを余白や光の質感まで細やかに反映し、ブランドの統一性を際立たせた構成となった。WEBCMとも連動させ、閲覧時に「肌にやさしい脱毛体験」を直感的に感じ取れる仕掛けを施している。
全国62店舗へ拡大する女性専用サロン
ストラッシュは2015年の創業以来、東京・大阪・名古屋などの主要都市を中心に全国62店舗を展開している。累計314万回を超える施術実績を持ち、総会員数は33万人に達した。
特徴は、脱毛とスキンケアを同時に行う「エレポレ脱毛(エレクトロポレーション脱毛)」にある。これは特殊な電気パルスを用いて、保湿成分を肌の角層まで届ける施術方法だ。従来の脱毛効果に加え、肌のうるおいやトーンアップといった美肌効果を意識した施術として支持を集めている。
谷まりあさんがブランドイメージ象徴
谷まりあさんは1995年生まれで、ファッション誌専属モデルを経て、テレビ番組やドラマでも幅広く活躍している。Instagramのフォロワーは353万人を超え、若年層を中心に高い影響力を持つ。
クリアは今回の起用を、ストラッシュの『上質で優しい美しさ』を表現する存在だと位置づけている。
美容業界で加速するブランド刷新
美容サロン業界では近年、オンライン媒体でのブランド体験を重視する動きが広がっている。店舗選びにおいて、SNSや公式サイトのデザインが与える印象は大きく、特に若年女性層では「世界観への共感」が利用動機になる傾向がある。
脱毛サービス市場も競争が激化しており、差別化の鍵は「痛みの少なさ」「美肌への配慮」「予約しやすさ」など、利用満足度を左右する要素の統合にある。ストラッシュが掲げる「肌にやさしい脱毛体験」は、その潮流の中で自社の強みを明確化する取り組みといえる。
キャンペーン展開で認知拡大へ
新ビジュアルの公開に合わせ、クリアは抽選で海外旅行が当たる「つるもち肌でハワイに行こう!」キャンペーンを展開している。ストラッシュ公式X(旧Twitter)での引用投稿やLINEを通じたアンケート参加を促すもので、プロモーションを通じてブランドへの関心を高める試みだ。
同社はこれまでもSNSを活用した発信を積極的に進めており、フォロワーとの接点づくりを重視する姿勢を示してきた。今回のキャンペーンは、脱毛経験のない層に対しても関心喚起を図る狙いがある。
ストラッシュでは、独自開発の脱毛機「STRIKE(ストライク)」を導入し、IPLとSHRのW照射方式を用いて効率的な施術を実現している。施術面の冷却機能で痛みを軽減し、1回あたりの全身施術を最短60分で終えることができる点も特長とされている。
サロン品質にこだわって開発したスキンケアシリーズ「HADATERASU(ハダテラス)」も展開し、脱毛後の保湿・肌ケア需要を取り込む体制を整備。美容施術と化粧品事業を併せ持つモデルとして、競合との差異化を進めている。
持続成長へ業界制度対応が焦点
一方で、美容サロン業界では利用契約の透明性確保やスタッフ技術の標準化などが課題に挙げられている。脱毛サービスは個別施術の性質上、消費者保護や表示制度の適正化を求める声も高まっている。
クリアは今後、ブランド刷新と並行して、利用者との信頼関係を一層強化する対応が求められる。市場関係者の間では、オンライン発信の強化とあわせて、「安心・安全な美容施術」の確立が業界全体の焦点となるとの見方が出ている。