損害保険ジャパン株式会社は23日、「SOMPOあんしん事故連絡」の提供を開始した。GPS機能で事故場所を地図上で共有できるほか、撮影した損害状況写真のアップロード機能を新たに搭載した。電話やWEBフォーム中心だった事故連絡の入り口に位置情報と画像の送付を組み込み、初動連絡の精度を高める。
従来の主な連絡手段は電話やWEBフォーム(文字入力)だったが、事故現場の正確な位置や損害状況を伝えにくい場合がある点を同社は課題としていた。新システムでは事故状況の初期情報をより正確に取得し、迅速な事故対応と事故解決までの時間短縮を目指す。進捗確認サービス「SOMPOあんしん進捗ナビ」と併用すれば、事故の連絡から保険金請求手続きの進捗確認までをモバイル端末上で完結できる。
24時間365日で提供
「SOMPOあんしん事故連絡」は24時間365日利用でき、場所を問わず事故状況を連絡できる。GPS機能と連携した地図上での位置情報共有に加え、車両の損傷状況や事故現場の様子などを撮影してアップロードする写真機能を備えた。電話では伝えにくい損害の程度を視覚的に共有できるようにする。
「SOMPOあんしん進捗ナビ」は、事故連絡後から保険金の支払いに至るまでのプロセスを、コミュニケーションアプリ「LINE」上で随時確認できる仕組みだ。担当者への電話問い合わせを減らし、自分のタイミングで進捗を確認できる点を特徴とする。損保ジャパンは2025年10月に同ナビの提供を開始し、LINE上で自動車保険金請求の進捗確認を可能にしてきた。
事故状況の連絡では、GPS機能を通じて事故現場の位置情報を地図上で共有する。損害状況はスマートフォンのカメラで撮影した画像をそのままアップロードし、視覚情報として伝達する。事故連絡と進捗確認の2つのサービスを組み合わせて利用する形態を想定している。
事故連絡データや事故対応ノウハウにAI・デジタル技術などを組み合わせ、保険金支払いプロセスの一部を自動化する方針も掲げる。事故受付から支払いまでの一連の手続きのうち、どの工程をどの形で自動化するかについて、今回の機能追加とあわせてデジタル化の方向性を打ち出した。
LINE併用で手続き完結
今回の事故連絡DXは、入口となる「事故状況の連絡」と、手続きの「進捗確認」を別サービスで接続する構成だ。事故発生時は「SOMPOあんしん事故連絡」で位置情報と写真を送付し、その後の請求プロセスは「SOMPOあんしん進捗ナビ」を通じてLINE上で確認する流れを描く。電話や文字入力だけに依存しない連絡手段を用意し、現場の状況共有を補完する狙いがある。
背景には、事故時の情報取得をデジタルで補う動きが自動車保険分野で広がっていることがある。通信機能付きドライブレコーダーの普及が進み、事故時の映像・衝撃データを自動でサーバー送信する仕組みが導入されている。SDカードの容量不足や録画停止による証拠喪失リスクを低減し、過失割合交渉の迅速化につなげる狙いが強まってきた。事故連絡ツールでもGPSや写真共有を組み込む動きが相次ぎ、電話中心だった連絡手段の課題をデジタルで補う流れが加速している。
損保ジャパンはSOMPOグループの一員としてデジタルサービスを推進してきた。2026年1月23日に提供開始した「SOMPOあんしん事故連絡」は、従来手段では伝えにくかった位置と損害の伝達を課題に据え、その解消を目的に開発した。事故連絡データと事故対応ノウハウにAI・デジタル技術を組み合わせ、保険金支払いプロセスの一部自動化を目指す方針も、事故受付の入口整備と並行して示している。
事故時の連絡を地図共有と写真アップロードで補完し、進捗確認をLINE上で完結させる運用により、顧客の利便性向上と保険金支払いまでのプロセスの効率化を図る。法人向けでは、事故連絡を「SOMPOあんしん事故連絡」、請求プロセスの確認を「SOMPOあんしん進捗ナビ」で行うことを前提に、現場連絡から社内共有までの手順見直しが今後の検討課題となる。損保ジャパンは事故連絡データの取得とデジタル化を起点に、保険実務の自動化・高度化を進める構えだ。
