三井住友フィナンシャルグループは3月24日、米投資銀行ジェフリーズの買収計画は当面ないとする報道が伝わった。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が「買収に向けた計画が進んでいる」と報じた内容を否定する形で、ジェフリーズ株は上昇幅を縮小した。本件は、持ち分法適用の可能性も含む出資先との資本関係の扱いが、金融業界の再編観測に与える影響を映す。
ブルームバーグ・ニュースは事情に詳しい複数の関係者の話として、ジェフリーズ株式の20%を保有する三井住友フィナンシャルグループが買収交渉を行っていないと報じた。関係者によると、さらなる統合にはさまざまな障害があることが理由だ。三井住友フィナンシャルグループにとって、同社出資は買収を前提とした動きではなく、現時点では統合を進めない判断として位置づく。
SMFGが買収否認
FTは、事情に詳しい関係者の話として、三井住友フィナンシャルグループがジェフリーズの株価下落が好機となる場合に行動に移せるよう準備するため、少人数のチームを編成したと報じていた。
これに対しブルームバーグは、三井住友フィナンシャルグループが当面買収する計画はなく、買収交渉も行っていないと伝えた。
ブルームバーグが報じた関係者情報では、追加の統合に向けては「さまざまな障害」があるという。障害の具体的な中身には踏み込んでいないものの、少なくとも現段階で交渉が進行しているとの見方を打ち消す内容となった。
ジェフリーズはこの件についてコメントを控えた。
株価反応は上げ幅縮小、年初来36%安
市場の受け止めは株価に表れた。ジェフリーズ株はFT報道を受け、24日の取引開始前に10%以上上昇していた。
一方で、買収交渉を否定する方向の報道が伝わった後は上げ幅を大幅に縮小し、終値は2.5%高にとどまった。
ジェフリーズの株価は年初来で約36%下落しており、時価総額は約82億ドルとされる。
2025年に入ってからも21%下落した。こうした株価推移が、FTが指摘した「株価下落が好機となる場合」という観測の前提になっていた。
出資関係の次の論点
三井住友フィナンシャルグループはジェフリーズ株の20%を保有している一方、関係者によれば買収交渉には入っていない。
今後は、出資比率を維持したままの関係が続くのか、あるいは統合に伴う障害がどのように扱われるのかが焦点となる。取引実務の観点では、当面は「買収計画はない」とする報道内容を前提に、資本関係が示す範囲と交渉の有無を切り分けて把握する動きが続く。
