コロワイドは、「珈琲館」「カフェ・ベローチェ」「カフェ・ド・クリエ」などを展開するC-Unitedの全株式を取得し、完全子会社化すると発表した。取得先は投資会社のロングリーチグループだ。対象は外食・喫茶の店舗網に及び、外部流出や拡散といった事案は示されていない。コロワイドは公式に買収方針を示し、外食の出店戦略やブランド運営の選択肢に影響を与えそうだ。
コロワイドは買収を通じて、C-Unitedが運営する複数の喫茶・カフェブランドを自社グループに取り込む。取得額は約440億円で、業態ポートフォリオの拡充を狙う。買収の相手方であるロングリーチグループは、C-Unitedの株式を手放す立場となる。今回の取引は、外食のブランド獲得をM&Aで進める動きの一例として位置づけられる。
コロワイドが440億円で取得
C-Unitedは、2021年にシャノアールと珈琲館が合併して設立された。さらに23年には、「カフェ・ド・クリエ」を展開するポッカクリエイトとも合併し、ブランド群を束ねる形で事業基盤を広げてきた。
コロワイドはこのC-Unitedの全株式を投資会社のロングリーチグループから取得し、完全子会社化する。
店舗規模は今年2月時点で563店舗を運営している。
外食の中でも喫茶・カフェを中心とする多ブランド運営の枠組みを一括で取り込む形になる。買収の狙いは業態ポートフォリオの拡充で、コロワイドは既存の外食領域に加え、カフェ需要を取り込む布陣を整える。
C-Unitedは563店運営
C-Unitedが現在の体制に至るまでには、ロングリーチグループ主導の経営統合があった。ロングリーチグループは2018年にUCCフードサービスシステムズから「珈琲館」事業を買収した。
その後、20年には「カフェ・ベローチェ」を展開するシャノアールを買収し、経営統合を進めた。
こうした流れの中で新会社C-Unitedを設立し、21年にシャノアールと珈琲館が合併してC-Unitedが発足した。23年にはポッカクリエイトとの合併で「カフェ・ド・クリエ」も傘下に入った。
ロングリーチが統合推進
今回の買収は、投資会社が複数ブランドを束ねて事業体を組成し、その後に事業会社へ株式を譲渡する流れを示す。ロングリーチグループは、18年の「珈琲館」事業買収、20年のシャノアール買収を経て統合を進め、C-Unitedという受け皿をつくった。
コロワイドはそのC-Unitedを全株式取得により取り込む。
外食のブランド運営は、単一ブランドの出店だけでなく、複数業態の組み合わせで出店余地や客層を広げる発想が強まっている。
563店舗を抱える事業体を丸ごと傘下に置くことで、コロワイドは喫茶・カフェ領域の運営ノウハウやブランド群を一体で確保することになる。
外食各社で事業選別進む
外食各社では、事業の選別やブランドの組み替えが進んでいる。
サンマルクホールディングスは、2024年にM&Aで連結子会社となった京都勝牛が運営する「牛カツ京都勝牛」以外の11店舗を、焼肉店などを運営する東京の飲食企業ACTダイニングに売却した。主力の「牛カツ京都勝牛」事業に経営資源を集中する目的だ。ワイズテーブルコーポレーションも、「山の上ホテル」の飲食事業を運営する法人である山の上ホテルを子会社化すると発表し、ホテル休業後も継続する飲食事業を取り込む形を取った。
