デジタルアダプションプラットフォーム(DAP)を展開するWalkMe株式会社(東京都港区)は、ITサービスを手がける東京システムハウス株式会社(東京都品川区)と業務提携を締結した。両社は企業のシステム導入後の定着段階に焦点を当て、新たなデジタルトランスフォーメーション(DX)支援サービスの提供体制を構築する。WalkMeのデジタルアダプション技術と、東京システムハウスが蓄積してきたシステム運用支援の知見を組み合わせる。
両社はシステムの運用現場における課題解決を目的に協力する。WalkMeはグローバルでDAPを提供し、企業のアプリケーション利用を支援してきた。一方、東京システムハウスは製造・流通・公共部門などで基幹システムの構築を行ってきた。主導的にDXを進める企業に対し、導入後の運用改善や教育効率化を進める取り組みを共同で推進する方針だ。
製造業などで共同実績
すでに国内の大手製造業などで、WalkMeを活用したユーザーガイドやオンボーディング支援を両社が共同で提供している。これによりシステム利用率の向上や教育コストの削減といった運用改善が実現されているという。歩調を合わせた取り組みとして、資格者育成、WalkMe導入支援、コンテンツ開発、他のSaaSやERPとの連携などを進める計画を示している。
WalkMeのプラットフォームは10年以上の運用実績を持ち、生成AIとの統合機能を備える。グローバルでは旭化成や富士通などが採用しており、企業内の業務プロセス実行を支援する基盤としての導入が進んでいる。
両社の知見を融合
東京システムハウスは1976年の創業以来、業務システムの企画から保守まで一貫して携わってきた。AIやIoTを活用した開発にも取り組んでおり、変革期の企業に向けたシステム構築の実績を持つ。WalkMeはこうした運用知見と自社のデジタルアダプション技術を組み合わせ、企業がシステムを「導入」から「定着」へと移行させる支援を充実させる方向を示した。
現場への浸透を含むDX推進を支えるため、システムベンダーとプラットフォーマーの連携が求められている。提携においてWalkMeはパートナー体制の拡大に取り組み、東京システムハウスは自身の運用支援力を生かして共同サービスの精度向上を図る。
運用体制と提供範囲
WalkMe導入およびコンテンツ開発を共に推進する形を取っており、SAPやSalesforce、ServiceNowなど主要ERPやSaaS製品との連携強化にも言及している。数量や期間の限定は設けられていない。提供主体は両社連携のもとで分担し、東京システムハウスが運用支援、WalkMeがプラットフォーム提供を担う。
再販や次期計画についての明示はない。
WalkMeと東京システムハウスの連携は、企業がDX投資の効果を最大限に引き出す上で、「定着フェーズ」に特化した新たな支援モデルの一環にあたる。
WalkMeが展開を広げる日本市場で、継続的な支援スキームの確立へ向けた実務連携の一例となる。