株式会社パソナグループ(東京都千代田区)は、経済産業省と東京証券取引所が共同で選出する「健康経営銘柄2026」に3月9日に選定された。健康経営銘柄の選定は通算3回目となる。全社方針「健康宣言」のもと、産業医や専門スタッフと連携して健康施策を進めてきた。今回の選定は、企業の健康施策の設計や運用の具体像を示す動きとなる。
健康経営銘柄は、東京証券取引所に上場する企業の中から、従業員などの健康管理を経営的な視点で考え、特に優れた健康経営を実践している企業を選定する制度とされる。パソナグループは、全社の健康作りに関する方針を「健康宣言」に定め、グループ一丸で健康経営に取り組む方針を掲げている。経営トップの方針のもと、産業医、健康推進室、HR本部などが会社全体の健康経営施策を担当する体制を設け、定期健康診断データにもとづき専門スタッフと共に推進する取り組みを示している。
健康経営銘柄は通算3回
選定日は3月9日で、健康経営銘柄への選定は通算3回目となった。制度は、経済産業省と東京証券取引所が共同で選出し、東京証券取引所上場企業を対象にする枠組みとされる。パソナグループはこの枠組みの中で、健康管理を経営的な視点で捉える取り組みを進めてきたとしている。
パソナグループの健康経営では、年1回のライフスタイル調査を実施し、運動・食事・睡眠・嗜好(飲酒・間食・喫煙)のカテゴリで生活習慣をスコア化する。個人の結果に加え、全社における自身の健康の「位置付け」をフィードバックし、生活習慣の見直しや健康リテラシー向上に役立てる運用を掲げる。
健康をきっかけにした社内コミュニケーション面では、自社オリジナルの「パソナ体操」を朝礼や会議前などで実施するほか、スーツのまま取り組めるトレーニングジムや健康的なランチの提供などを通じ、グループ各社や部署の垣根を超えたコミュニケーション促進をうたう。加えて、「LINE」を活用したチャットによる健康相談や健康コラム、動画配信、産業看護職による保健指導や研修を提供する「オンライン健康推進室」を提供している。
相談体制では、キャリア相談に限らず健康やライフスタイルなど様々な悩みを相談できる窓口を用意する。産業医や健康推進室、HR本部の「ワークライフファシリテーター」による支援に加え、先輩ママ社員との座談会など社員同士の横のつながりも重視する方針を示す。女性の健康サポートプログラムの拡充として、女性特有の健康課題や育児・出産の悩みを専門医に相談できる「オンライン相談窓口」も設置したとしている。
管理職向けには、性差による疾病を学ぶマネジメント研修を実施する。女性特有の健康課題による経済損失や、性差による疾病傾向の違いを学ぶ座学と、勤怠が不安定な社員、更年期症状を抱えるメンバー、育児中社員への対応などを題材にしたグループディスカッションを組み合わせ、「性差を学び、誰もがイキイキと活躍できる職場環境をつくる」をテーマにした実践型ワークショップとしている。
休職後の職場復帰や仕事と治療の両立では、医学的ハイリスク者やがんなどに罹患する社員に対し、健康推進室の保健師が産業医と連携して保健指導や経過観察などを実施する。時短勤務など柔軟な働き方の制度や、本人の要望に応じたグループ関連施設を活用した療養機会の提供を通じ、継続的な治療が必要な疾病を抱える社員の職場復帰と両立を支援する枠組みを示している。
産業医と専門職で運用
健康経営の推進は、経営トップの方針のもと、産業医、健康推進室、HR本部などで会社全体の健康経営施策を担当する部署を設置する形をとっている。定期健康診断データにもとづき、保健師、管理栄養士、スポーツトレーナーなどの専門スタッフと共に推進する枠組みを示している。
社員向け施策では、ライフスタイル調査の年1回実施と結果のフィードバック、社内コミュニケーション促進策、「オンライン健康推進室」や「オンライン相談窓口」など複数の提供形態が併存する。管理職向け研修や、治療と就労の両立支援なども含め、対象や施策の種類を分けて運用する設計を示している。
