Speeeは、SOMPOホールディングス株式会社と合弁会社の設立を目的に、会社分割(簡易新設分割)と新設会社に対する第三者割当増資を組み合わせる枠組みで基本合意書を締結した。合弁設立に向けた手続きが進むことで、両社の事業運営や提携関係の具体化が進む可能性がある。
今回の枠組みは、Speeeが会社分割(簡易新設分割)によって新設会社を切り出し、その新設会社が第三者割当増資を実施する形で資本を受け入れる設計だ。合弁会社の設立を目的に据え、SpeeeとSOMPOホールディングス株式会社が新会社を共同で運営する前提での基本合意となる。Speeeにとっては、組織再編と資本政策を同時に進めることで、合弁の器を早期に整える位置づけとなる。
Speeeが新設分割決定
Speeeは、合弁会社の設立を目的とした会社分割(簡易新設分割)を実施する方針を示した。既存組織の一部を新設会社として切り出す手法を採ることで、合弁の事業主体を明確化しやすくする狙いがある。
あわせて、新設会社は第三者割当増資を行う設計で、資本面からも合弁の枠組みを組み立てる。
新設会社が第三者割当
新設会社の資本構成は、第三者割当増資を通じて形成する。Speeeの会社分割(簡易新設分割)と、新設会社の第三者割当増資を一体のスキームとして組むことで、合弁会社としての実体整備と資本参加の手続きを連動させる形になる。
合意段階ではあるものの、合弁設立に向けた主要な枠組みを先に固めることで、以降の検討や実務の前提条件を共有しやすくなる。
SOMPOHDと合意書締結
相手方はSOMPOホールディングス株式会社で、合弁会社の設立に向けた基本合意書をSpeeeと締結した。合弁会社の設立を目的に、事業の切り出しと資本受け入れを組み合わせる点が今回の特徴である。
保険グループの持株会社であるSOMPOホールディングス株式会社が、合弁の枠組みを通じてどのように関与するかが、今後の実務設計における注目点となる。
金融各社は資本政策活発
足元では、金融・保険を含む各社が資本政策や経営計画の見直しを相次いで打ち出している。
例えば、りそなホールディングスはマテリアリティの改定と中期経営計画の策定を公表し、別途、個別決算で関係会社株式評価損の計上と、連結決算で持分法投資損失の計上も示した。西日本フィナンシャルホールディングスは通期業績予想と期末配当予想(増配)の修正、株主還元方針の変更、中期経営計画「未来共創2029 ~ともに歩む、未来を拓く~」の策定を公表した。
このほか、ライフネット生命保険は資本提携契約の一部変更(取締役指名権の削除)と取締役の辞任に伴うその他の関係会社の異動を示し、しずおかフィナンシャルグループは従業員向けインセンティブ・プラン(RS信託)における株式取得に係る事項の決定と自己株式の処分、さらに人的資本投資の強化も掲げた。
資本・ガバナンスや中期計画の再設計が同時並行で進む局面で、事業分割による合弁設立という再編手法も選択肢として存在感を増している。
合弁設立は体制設計が焦点
今後は、Speeeの会社分割(簡易新設分割)と新設会社の第三者割当増資という手続きが、合弁会社の運営体制にどのように落とし込まれるかが焦点となる。
取引・提携の実務では、分割後の事業主体がどこになるか、増資後の資本関係がどのように整理されるかによって、契約先や運用責任の所在が変わり得るためだ。今回の基本合意を起点に、事業の切り出しと資本参加を同時に進める動きが、企業間連携の設計手法の一つとして位置づけられていく。
