株式会社マイクロアド(東京都渋谷区)とSansan株式会社は6日、名刺アプリ「Eight」内へのインフィード広告配信サービスを共同で開発し、提供を始めた。マイクロアドのBtoB企業向けマーケティングプロダクト「シラレル」を通じ、Eightのインフィード枠へ広告配信を可能にする。決裁権を持つビジネスパーソンへの到達手段を増やす形となる。
新サービスは、シラレルからEight内のニュースフィードに表示されるインフィード枠へ広告を配信する仕組みだ。Sansanが提供するEightに登録されたユーザーのプロフィール情報(職位・職種など)や、所属企業の属性(業種・規模など)を活用し、BtoBマーケティングに適したターゲティングを可能にする。BtoBサービスの導入検討で重要な役割を担う決裁権者に、より効果的にリーチする目的で両社の開発に至った。シラレルにとっては、Eightを含む外部データを活用した広告配信機能の拡充の一環とされる。
Eight400万人超基盤
Eightは2012年の提供開始以来、400万人を超えるユーザーに利用されている。Eightはビジネスのための名刺アプリで、スマートフォンでデジタル名刺を渡せる仕組みを提供する。Eightで交換したデジタル名刺は、昇進・異動・転職などの情報が自動で更新されるとしており、近況把握に用いる利用も想定されている。
今回の配信は、従来のEightのユーザーを対象としたWeb上でのターゲティング広告配信に加え、目的に応じてEight内に限定した広告を配信できる点を掲げる。配信の取り扱い範囲は、Eight内のニュースフィードに表示されるインフィード枠とされる。両社は、Eightが持つビジネスセグメントデータと、ビジネスタイム中の利用が多いアプリの特性を組み合わせる形で、広告配信の設計を行う。
マイクロアドのシラレルは、Eightを含めたパートナー企業から提供される1,000万以上のビジネスパーソンデータを活用し、BtoB企業のサービスに合わせたターゲットセグメントを設計するとしている。外部データを用いた配信設計に加え、広告配信後の分析・レポーティングまでを一貫して担う枠組みも示している。
Eight側では、Sansan独自のAI技術で名刺を高精度にデータ化し、本人確認を経た名刺情報を基にしたデータを用いるとしている。新サービスは、役員、部長、課長などのビジネスパーソンに対するアプローチを想定している。ターゲティングに用いる情報は、職位・職種といった個人の属性に加え、所属企業の業種・規模などの企業属性も含む。
マイクロアドは、Eightのデータを活用した取り組みを段階的に広げてきた経緯を示している。過去の取り組みとして、キャリアプロフィール「Eight」を活用したリード獲得支援サービス「シラレル 〜リード獲得プラス 〜」の提供開始を関連情報として挙げており、今回のEight内インフィード枠への配信は、到達面をアプリ内へ広げる動きとなる。
外部環境の面では、BtoBマーケティングでビジネスパーソン向けアプリを活用したインフィード広告の事例が増えているとの指摘がある。職位や企業規模などの属性に基づく精緻なターゲティングを前提にした運用が取り上げられており、Eightのようにビジネス用途のプロフィール情報を抱えるサービスとの連携が、広告配信メニューの拡充につながる形となっている。背景には、BtoBマーケティングでインフィード広告の需要拡大が語られていることもある。
シラレル運用一貫
両社の役割は、マイクロアドがシラレルを通じて広告配信から分析・レポーティングまでを一貫して行う形を示している点にある。配信設計は、業務や検討フェーズに応じて自社の商品・サービスの特性に合わせたターゲティングを行うとしている。
提供形態は、従来のWeb上でのターゲティング広告配信と併用し、目的に応じてEight内に限定した広告配信を選べる形をとっている。配信面はEight内のニュースフィードに表示されるインフィード枠に限定され、Eight外のアプリ面や別フォーマットへの拡張可否などは語られていない。広告配信に用いるデータは、Eightのユーザープロフィール情報や所属企業属性を活用するとされ、名刺情報のデータ化にはSansan独自のAI技術を用い、本人確認を経た情報を基にする方向性を示している。
今後の注目点は、Web上のターゲティング広告配信とEight内インフィード枠の配信を、目的別にどのように使い分けるかに移る。取引管理や法人営業の観点では、配信面がEight内ニュースフィードのインフィード枠に限られること、配信から分析・レポーティングまでをシラレル経由で一貫して行う形であることが、運用設計時の論点となり得る。両社は、決裁権を持つビジネスパーソンへのリーチを目的に、Eight内のインフィード枠での広告配信を可能にした。
