株式会社丸亀製麺(東京都渋谷区、代表取締役社長:山口寛)は、「Japan Branding Awards 2025」において最高賞となる「GOLD」を受賞した。主催する株式会社インターブランドジャパン(東京都中央区)は、同賞をブランディング活動を可視化・共有する目的で設けており、今回丸亀製麺は、「心的資本経営」を実装した企業活動が高く評価された。
インターブランドジャパンは、従業員の幸福度と顧客体験を定点観測し、業績との因果構造を可視化した点を評価理由として挙げる。約3万人の従業員を対象に「ハピネススコア」を導入し、従業員体験(EX)から顧客体験(CX)、そして業績への循環を設計した成果として、2期連続の過去最高売上・利益を実現した事例が示された。
ブランド評価で最高賞に選出
「Japan Branding Awards 2025」のGOLDには、丸亀製麺のほか、ファミリーマートも選ばれている。丸亀製麺は、「心的資本」という概念を経営構造に取り入れ、従業員の幸福感と顧客の感動体験を同時に高める取り組みを続けている。評価基準刷新後2回目の開催となった今回、理念の実装と業績成果の両立が認められた形だ。
トリドールホールディングスの経営理念に基づくこの取り組みは、従業員の「心」を資本と捉えた経営思想に支えられている。離職率の改善や採用志望動機の向上に加え、新たな商品カテゴリーの拡大など、組織全体での成果が可視化されている。
社内制度と地域連携を同時推進
丸亀製麺では、思想レベルにとどまらない実践策として複数の新制度を導入している。2025年11月には、従来の店長制度を刷新し「ハピカンオフィサー制度」を導入。874店舗(2025年10月末時点)の中から初代「ハピカンキャプテン」を選任し、心的資本経営を象徴するロールモデルとして認定した。
さらに、2025年12月には家族や社員の時間を大切にする施策として「丸亀ファミリーナイト」を実施。2026年2月からは、従業員の中学3年生以下の子どもを対象に食事補助を行う「家族食堂制度」を開始し、家庭を含めた幸福度向上に踏み出した。
一方で、サステナブル活動の面では、兵庫県加古川市で「丸亀製麺 桶工房」を開設。2027年までに約300店舗分の木桶を修理・再利用し、廃棄木材の削減と障がい者雇用を進めている。このほか、食育活動として「こどもうどん教室」を各地で展開している。
社内外の協働体制と持続的運営
トリドールグループは、経営資源の中核を「人の力」に置く方針を明確にしており、省人化・機械化とは逆の方向性を打ち出している。
丸亀製麺は、国内約800店・海外拠点を含め事業を展開しながら、「粉から打ち立てる」技を全店舗で継承する体制を維持している点でも、ブランディングの実行力が評価された。
丸亀製麺、心的資本経営の実装を拡充
今後、丸亀製麺は従業員の幸福度と顧客体験の相関を継続的に測定する仕組みを維持しつつ、グループ全体の働き方制度のモデルケースとして運用を続ける方針を示している。