株式会社CockPit(東京都港区)は、持株会社制へ移行し、商号を「株式会社CockPitホールディングス」に変更した。事業の運営体制をグループ経営に切り替え、影響範囲は同社が展開してきた人材紹介やセールスHRなどの各事業に及ぶ。新体制で専門性を最大限に発揮し、事業成長の加速につなげる構えだ。
今回の持株会社化と分社化により、株式会社CockPitホールディングスがグループ経営を担い、人材紹介を株式会社CockPit Recruitment、セールスHRを株式会社CockPit Salesがそれぞれ担う。グループ全体の事業ポートフォリオを最適化し、各事業会社が裁量を持って強みを発揮できる体制を整えることが目的で、各社へ「経営の自由と責任」を委譲し、次世代リーダーの育成も狙う。これは同社にとって、既存の人材紹介事業とセールスHR事業を軸に、新規事業の創出も含めた運営枠組みを組み替える動きとなる。
CockPitが分社で3社体制
CockPitは2019年の創業以来、リファラル型人材紹介事業を軸に事業を進めてきた。
2023年にはセールスHR事業を開始し、スタートアップ・上場企業、成長企業(主にSaaS領域)向けに営業リソース支援を提供しながら、組織拡大に伴走してきたという。こうした主力2事業の展開に加え、周辺領域でサービスの拡大と多様化が進んだことが、今回のグループ経営体制への移行につながった。
新体制は、持株会社の株式会社CockPitホールディングスの下に、株式会社CockPit Recruitmentと株式会社CockPit Salesを置く構造とした。
持株会社はグループの経営機能を担い、人材紹介とセールスHRを別会社で運営することで、事業ごとの意思決定と責任の所在を明確にし、各領域の深化と新規事業の創出を強める。
前期売上10億円超を明示
同社によると、取り組みの拡大・多様化を背景に前期は売上高が10億円を超えた。
来期の目標として売上高25億円を掲げており、成長局面に合わせて「現在ある事業に合わせた体制」ではなく「未来の成長総量に合わせた体制」を先に作る方針を示した。代表の鯰江純樹氏は、4年弱で売上高10億円を突破したことに加え、「250名以上のフルコミット稼働組織」を構築したとも説明している。
同社が分社化を選んだ理由は、事業を一社に集約したままだと組織やサービスが伸びづらくなるという問題意識にある。
セールスHR、人材紹介、新サービスに会社を分けることで「選択と集中」を進め、集中すべき領域を絞ったうえで意思決定を行いやすくする狙いだとしている。
持株会社に新規事業を集約
新体制では、株式会社CockPitホールディングスが「プロダクトX(HRデータサービス)」や、リファラル採用の仕組み設計・紹介者マネジメント、人材紹介立ち上げ支援(組織構築・営業設計・初期KPI設計まで)、自社M&Aの推進とPMIを担う。
人材紹介を担う株式会社CockPit Recruitmentは、「リファPit(人材紹介事業全般)」のほか、IT業界・エンジニアに特化した「TechPit」、保険・金融業界とアライアンスを組んだ「LifePit」、コーチング企業とアライアンスを組んだ「コーチングPit」を掲げる。セールスHRを担う株式会社CockPit Salesは、フルコミットの営業人材が常駐して営業支援を行う「セールスPit」を担う。
営業常駐後に採用課題も対応
今後の事業展開として同社は、セールスPitでフルコミットの営業人材が常駐して営業支援を行った後、採用課題まで解決する取り組みを挙げた。
加えて、リファラル型人材紹介の多角化(業界特化モデル)、積極的な採用やロールアップM&Aによる社内人材リソースの拡充、リファラルに関連するHRサービスの立ち上げも掲げている。
④ 背景と経緯としては、2019年の創業後にリファラル型人材紹介を軸に事業を進め、2023年にセールスHR事業へ広げた流れがある。
営業リソース支援で顧客の組織拡大に伴走する中で、採用支援やリファラル採用支援、人材紹介立ち上げ支援などの周辺サービスも展開し、事業領域が拡大してきた。
背景には、事業の拡大・多様化によりグループ全体の事業ポートフォリオの最適化が必要になったことがある。
各事業会社が裁量を持つ体制に移ることで、運用面では事業会社ごとの意思決定と責任分界がより重要となり、M&AやPMIを掲げる持株会社機能の下で、グループとしての統制とスピードの両立が焦点となる。
鯰江氏は、分社化を「選択と集中」と位置づけ、集中すべき領域を絞って伸ばすための意思決定だと述べた。
来期の目標売上高25億円を見据え、非連続的な成長が必須だとの認識も示し、体制を先行して整える判断に至ったという。
今後は、株式会社CockPitホールディングスの下で、人材紹介の株式会社CockPit RecruitmentとセールスHRの株式会社CockPit Salesがそれぞれの領域を担い、周辺サービスを含む事業群をグループ経営に組み替える動きが続く。
