アフラック生命保険株式会社(代表取締役社長:古出 眞敏)は、厚生労働省が推進する「がん対策推進企業アクション」によるがん対策推進優良企業表彰制度で、「令和7年度がん対策推進優良企業」に選出された。表彰制度が発足した令和2年度から6年連続の選出となる。
厚生労働省の国家プロジェクト「がん対策推進企業アクション」には、推進パートナーとして約8,000(2025年9月末時点)の企業・団体が登録されている。同制度は、その中から積極的にがん対策に取り組む企業を選定する仕組みで、アフラック生命保険は推進パートナーとして社員のがん検診推進などに継続的に取り組んできた。社内外での啓発活動を含む一連の施策が、連続選出という形で評価された格好だ。
推進パートナー約8,000社
推進パートナーが約8,000(2025年9月末時点)に達する規模は、がん対策が特定業界にとどまらず、幅広い企業・団体を対象にした枠組みとして定着していることを示す。アフラック生命保険は、表彰制度の発足した令和2年度から令和7年度まで6年連続で優良企業に選ばれている。
同社は1974年に日本初のがん保険とともに創業して以来、がんに関する啓発活動を社内外で展開してきた。2009年に「がん対策推進企業アクション」が発足した当初から推進パートナーとして参画し、社員のがん検診推進などの取り組みを継続している。
2018年には、「がんや病気にかかっても安心して自分らしく働ける」ことを掲げ、「相談(ピアサポート)」「両立」「予防」を3本柱とする「がん・傷病 就労支援プログラム」を整備した。仕事と治療の両立を可能にする職場環境づくりに加え、がんを経験した社員のコミュニティ「All Ribbons」を創設し、支援内容を段階的に拡充してきた。
同社のがん対策は、社内制度の整備にとどまらず、健康経営や人材確保といった企業経営上の課題とも結び付きやすい。がん領域に強みを持つ生命保険会社が、従業員向けの検診受診促進や就労支援を平時の施策として組み込むことは、顧客との接点で扱う「治療と仕事の両立」といったテーマと社内実装を連動させる取り組みでもある。こうした実務レベルの運用が、優良企業表彰制度での連続選出につながっている。
自治体側でも、企業との連携を通じてがん検診の受診率向上を図る動きが広がる。埼玉県は、がん啓発やがん検診受診率向上を目的とした包括的連携協定を37の企業・団体と締結し、民間の協力を得た普及啓発活動を展開している。アフラック生命保険も協定企業の一社であり、企業の職域施策と行政のがん対策が接点を持つ事例となっている。
3本柱で就労支援を運用
「がん・傷病 就労支援プログラム」は、「相談(ピアサポート)」「両立」「予防」を3本柱とする。社内での支援の受け皿を「相談」に置き、働き方の調整や制度面を「両立」に位置付け、検診推進などの健康施策を「予防」として整理することで、複数部門が関与しやすい枠組みとした。社員のがん検診推進も、このプログラムの一環として継続的に展開している。
がんを経験した社員のコミュニティ「All Ribbons」は、支援を外部専門職に限らず、社内の経験知を生かす仕組みと位置付ける。個々の相談対応を個別制度として細分化するのではなく、経験者コミュニティという形を採ることで、支援の入口を複線化している。これらの取り組みは、推進パートナーとして続けてきた啓発活動と連動し、社内外への情報発信とも組み合わさっている。
同社の就労支援は、物販や期間限定キャンペーンといった営業施策とは異なり、社内の検診推進や就労支援の継続運用に軸足を置く。今回の優良企業選出は、令和2年度以降の連続選出という実績の中で評価されたものであり、「相談(ピアサポート)」「両立」「予防」の枠組みを維持しながら、啓発活動と社員向け施策を結び付けてきた点が特徴だ。
今後は、社内外の啓発活動を含む一連の取り組みを、どの範囲の施策で維持・更新していくかが焦点となる。自治体との包括的連携協定のように官民連携が絡む場合には、役割分担や実施範囲を協定内容に沿って運用する必要があり、社内の関係部門間での担当整理や体制整備が一層重要になる。
官民連携と認定拡大
「がん対策推進企業アクション」が約8,000の推進パートナーを抱える規模は、がん対策を企業の自発的な先進事例にとどめず、官主導の枠組みとして広く参加を募る制度設計を反映している。企業は検診勧奨や就労支援、啓発活動に取り組む余地を与えられ、表彰制度を通じて取り組みの継続性や積極性が可視化される。アフラック生命保険の6年連続選出は、制度の評価軸が単年度の参加表明ではなく、中長期の取り組みの蓄積に置かれていることを映す。
生命保険業界では、がん保険に限らず医療保険や介護保険など第三分野の商品の整備が進み、販売面では代理店網の強化や販売チャネルの多様化が課題となる。一方、企業内のがん対策や就労支援は、顧客向けの商品・サービスとは別に、従業員と企業活動を支える施策として求められる。1974年に日本初のがん保険とともに創業したアフラック生命保険は、がん領域での啓発活動を社内外で展開してきた経緯を持ち、がん保険市場で約60%のシェアを持つとされるなど、事業基盤とがん領域の結び付きが強い。
企業内支援の設計に目を向けると、がん患者や家族の家計・就労に関する相談ニーズは、医療制度の理解や生活設計と密接に絡む。家計相談を年間180件扱うとするファイナンシャルプランナーが、看護師としての経験を生かし、高額療養費制度の対象外も含めた金銭不安の整理に関わる例もあり、医療・就労・生活の課題が複合的に生じやすい実態がうかがえる。企業の就労支援が「相談」機能を備えることは、医療情報だけでなく生活課題の整理にもつながり得る設計であり、アフラック生命保険が3本柱の一つにピアサポートを据えた構造とも重なる。
自治体の取り組みが企業・団体との協定を通じて進む点は、職域と住民向け施策が相互補完しやすい枠組みといえる。埼玉県が37の企業・団体と包括的連携協定を結び、がん啓発とがん検診受診率向上を進める取り組みは、企業の参加を制度的に組み込む動きだ。アフラック生命保険が協定企業の一社であることは、同社の社内施策が行政連携とも接続しうることを示す。企業が従業員向けに進める検診推進と、自治体が住民向けに進める受診勧奨は対象こそ異なるが、啓発資材やイベント、情報発信の設計で重なりが生まれやすい。
業界内では、がん保険各社が商品ラインアップの拡充を進め、金融機関の窓口など多様なチャネルでの取り扱いが広がる。こうした競争環境のなかで、企業のがん対策の取り組みが、保険の「支払い」や「保障」にとどまらず、検診推進や就労支援を含む包括的なテーマへと広がることは、企業活動の社会的説明責任の観点からも重要性を増している。アワードや認定の獲得は企業の対外的な説明材料となり、制度側にとっては参加企業の裾野拡大と継続運用の促進につながる。6年連続の優良企業選出は、アフラック生命保険の取り組みが継続的に運用されていることを示す指標といえる。
職域の健康施策では、デジタル技術の活用も進む。自治体の健康マイレージ事業でスマートフォンアプリを用い、がん検診を含む予防・早期発見を促す事例は、行動変容を支える仕組みが検診領域にも広がっていることを映す。アフラック生命保険がDX活用を推進していることは、社内の検診推進や啓発施策の設計にも影響しうる。推進パートナーが約8,000に達する中、同社は2018年のプログラム整備や「All Ribbons」の創設など、制度とコミュニティを組み合わせた社内実装を進め、令和2年度以降の連続選出につなげている。
