株式会社ズーティー(東京都中央区)が運営するレディースアパレルEC「イーザッカマニアストアーズ」は3月3日、〈グランドReオープン〉を迎えた。2025年に経営破綻で一度終了した事業の再開後、商品ラインナップを整え直した。影響範囲は同店のEC利用者で、外部流出や拡散が生じた事実は示されていない。運営側は節目としての再始動を公表し、利用者との接点を広げる契機とする。
今回の〈グランドReオープン〉は、株式会社ズーティーが運営主体となり、親会社であるフジスター株式会社が事業承継の受け皿となって進めてきた再建の到達点に位置づく。商品やサンプルが散在し、企画業務も停止していた状態から、買い戻しや企画再開を進め、春シーズンに合わせた品ぞろえをそろえたことが理由だ。再開局面では広告や価格競争に依存しない方針を掲げ、顧客との対話を軸にした共創型の運営へ移行している。
ズーティーが3月再始動
イーザッカマニアストアーズは2025年4月、当時運営していた旧ズーティーが経営破綻し、事業を終了した。
その後、同年9月にフジスター株式会社による事業譲渡が決まり、ブランドの理念やコンセプトに加え、旧ズーティー時代からのメンバーの一部が関与を続ける枠組みで再出発した。新会社として旧社名を引き継いだ株式会社ズーティーを設立し、運営体制を組み直した。
再開時点では、在庫整理や流通過程で長年販売してきた商品や作りかけのサンプルが各所に散らばり、商品企画も半年以上止まっていた。
すぐに販売できる商品がごくわずかという制約があったが、閉店直後にX(旧Twitter)へ1,500件以上の声が寄せられ、楽天市場店でも閉店後に200件以上のレビューや問い合わせが確認された。運営側は「まずは続けられるようになったことを伝えたい」とし、商品を限定的にそろえたうえで2025年10月29日に再出発した。
再販企画など共創を継続
再出発後の運営は、「広告や価格競争に頼らない健やかな店舗運営」を掲げ、「お客さんとの対話」を根幹に据える形へ舵を切った。ラインナップが十分でない局面でも、新生イーザッカマニアとして重視する点を示すため、旧ズーティーから提唱してきた「お客さんとともにお店を育む」考え方に沿った共創型の取り組みを重ねてきた。
具体策としては、再販を希望する商品を募る「再販リクエスト企画」、在庫に偏りが出たボアコートをきっかけに顧客へ応援を呼びかけた「タイトな冬にねじ込む、ボアを」、汗に悩む人を集めて新商品「汗吸わないTシャツ」の検証と商品ページ作成を行う企画、年代や体型の異なる着用コメントページを整備する「着るスタッフ募集企画」、愛用アイテム画像を募って写真集を作る「使い込み選手権」などを挙げる。
こうした積み重ねの結果、楽天市場店のショップレビュー評価は4.80となり、レビュー総数は23万件達成まで残り約200件としている。
買い戻しで品ぞろえ回復
〈グランドReオープン〉に至る直接の工程は、事業終了時に散在した商品の買い戻しと、途中で止まっていた商品企画の再開にある。再開から約4カ月を経て、買い戻した商品を含むラインナップがそろい、春のシーズンに合わせた展開に移行できる状態になった。これを受け、3月3日に〈グランドReオープン〉を実施し、2026年春夏の新作ラインナップページも公開した。
ラインナップページでは、定番アイテムに加え、コーディネートのアクセントになるアイテムや、2026年春夏のイメージルックを一度に見渡せる構成とした。
あわせて、3月11日11:59までの期間で〈グランドReオープン〉に合わせた記念イベントを設け、特別企画を複数用意した。商品発送時にビジュアルペーパーを同梱し、ミシン目付きのクーポンを切り取って楽しめる仕掛けも用意したとしている。
再建の節目と運営論点
運営側は、親会社のフジスター株式会社の下で事業を承継し、「ずっと卒業しないでいいお店」を目指して再スタートしたと説明する。
今後の注目点は、顧客との対話を軸にした共創型の運営を、再開時の品薄局面だけでなく、品ぞろえが整った段階でも継続できるかにある。取引・運用の観点では、運営主体が株式会社ズーティーである点と、事業承継の枠組みとしてフジスター株式会社が親会社である点が、対外的な窓口や意思決定の所在を整理する上での基礎情報となる。
