ユーソナー株式会社(東京都新宿区)は、名刺情報と外部情報を統合する技術に関する特許権5件の譲渡を受け、2026年3月31日付でユーソナーが特許権者となる。2020年に締結した実施許諾契約に基づき活用してきた技術を、権利移転で自社保有に切り替える。法人データ基盤の管理と発展の体制整備が進む可能性があり、名刺起点の企業データ整備の運用に影響が及ぶ余地がある。
譲渡対象には、名刺情報と名刺以外の媒体情報を用いて未取得の人物を特定する技術、名刺取得済み・未取得の組織情報を識別可能となるように更新し出力する技術、取引に関与する区分の構成員を組織情報内で可視化し活動達成度を可視化する技術などが含まれるとされる。ユーソナーは、企業情報&名刺管理アプリ「mソナー」をはじめとする自社サービスで、名刺情報と「LBC」などの法人データを統合する技術を自社特許として活用する方針を示している。生成AIの普及でデータ基盤の重要性が高まるとの認識のもと、AIサービスおよびデータ連携サービスのデータ基盤として活用していく考えも示した。
特許5件とLBC連携
ユーソナーは、日本最大の企業データベース「LBC」を独自に構築・更新してきたとしており、事業拠点を網羅すると説明する。今回の特許譲受により、名刺情報を起点に法人データを構造化・可視化する技術を、自社の権利として運用する形となった。ユーソナーは、名刺取得データと法人データの統合精度向上、部署単位での接点可視化の高度化、AIとの連携強化によるデータ活用領域の拡張、各種デバイスおよび業務基盤との連携深化を推進するとしている。
ユーソナーは、2020年に名刺関連特許について独占的な実施許諾を受けていた経緯がある。今回の動きは、その枠組みで活用してきた技術について、特許権者がユーソナーへ移る点が焦点となる。権利の所在が変わることで、名刺情報と外部情報の組み合わせを起点とした人物・企業の関係性可視化や、組織情報の更新・識別といった処理の継続運用に関する取り扱いがユーソナー側の管理下で整理される可能性がある。
外部環境についてユーソナーは、生成AIの進化で従来型SaaSビジネスの差別化要素が変化し、AIの精度や活用価値を左右する要素として高品質で構造化されたデータ基盤の重要性が高まっているとの見方を示す。機能提供型SaaSとデータ基盤型ビジネスは本質的に異なる構造を持つとも述べ、データ基盤を軸に据えた事業運営を強める考えを示した。
特許権者をユーソナーに
今回の枠組みは、特許権5件の譲渡を前提としており、権利移転日は2026年3月31日となる。対象技術としては、名刺情報と外部情報の統合や、組織情報の識別・更新、取引関与区分の可視化と活動達成度の可視化に関わる内容が挙げられている。譲渡に伴う対価や契約条件の詳細、各サービスへの具体的な実装範囲は示されていない。
委託・連携関係の整理では、ユーソナーは2020年の実施許諾契約に基づき技術を活用してきた経緯がある。今回の譲受後は、ユーソナーが特許権者として、自社サービスで当該技術を自社特許として活用する方針を示している。
供給面では、対象が「mソナー」をはじめとするユーソナーサービスである点が明示される。継続性については、2020年からの実施許諾による活用実績が記載されており、今回の譲渡はこれまでの活用と関連した内容となる。ユーソナーは、譲受した特許を自社サービスで活用し、名刺取得データと法人データの統合精度向上などを推進するとしている。
