株式会社YOAKE entertainment(東京都渋谷区)は、ソニーベンチャーズ株式会社(東京都港区)が運営するSony Innovation Fundから約5億円の追加出資を受けた。ソニーグループのSony Block Solutions Labs Pte. Ltdが開発したブロックチェーン「Soneium」と連携し、ファンの応援行動を可視化・価値化するオンチェーン型エンターテインメント体験の拡大を進める。
YOAKE entertainmentは「Soneium」上で開発した公式アプリ『IRC APP』において、ファンの応援がスコアとして蓄積・評価される仕組みを導入してきた。今回の出資は、この「応援の記録を体験として還元する」構造をエンターテインメント領域全体に広げるための資金強化にあたる。同社は本事業を、テクノロジーとIPを結びつける新しいファン体験づくりの中核的施策と位置づけている。
約5億円の出資で体験拡大へ
今回の出資額は約5億円。ブロックチェーン「Soneium」上で次世代のオンチェーンエンタメ体験を推進するほか、国内最大級のアイドル・ファッション祭典『IDOL RUnNWAY COLLECTION Supported by TGC』(IRC)における同社展開の基盤を活かす。『IRC 2025』では107名が出演し、のべ約11,800人を動員した実績があり、『IRC 2026』では共創をテーマにテクノロジー活用を深化させている。
YOAKE entertainmentは当初、アソビシステム、TWIN PLANET、W TOKYO、Y&N Brothersなどエンターテインメント各社の共同出資で設立された経緯を持つ。今回の出資により、IP、テクノロジー、ファンコミュニティを結ぶユースケースの拡大を目指す体制を整える。
出資後の体制と運用の方向
同社が展開する『IRC APP』は、2025年11月から稼働しており、日々の応援活動に応じて「IRCスコア」が貯まり、ランクに応じて特典を受け取れる仕組みを取る。特典の詳細はアプリ内や公式SNSで案内される形をとっている。アプリの提供はブラウザ対応、日本語と英語に対応する。事業全体は自社主導で行われるが、「Soneium」の技術的基盤はソニーグループ関連会社の開発によるものだ。
また、$RECトークンを活用してファンの活動データを循環させる仕組みを導入する予定とし、IP・コンテンツとファンの関係を再構築する方向を示している。
同社は提供体験を「単発のイベント対応にとどめず、他のIPやコンテンツにも転用可能なインフラ展開」を想定しており、再販や数量限定といった条件は明示していない。
過去に実施された資金調達としては、2025年4月に約1.8億円を調達しており、今回の約5億円はそれに続く追加出資となる。ソニーベンチャーズ側は、グローバルなファンコミュニティをつなぐ同社の取り組みを支援対象に位置づけている。
YOAKE entertainmentは今回の資金によって、チーム拡充と体制強化を進める方針を示している。エンターテインメント領域におけるテクノロジー実装型の取り組みとして、運営管理や提携先ごとの開発体制が今後の注目点になる。