ヤマト住建株式会社(兵庫県神戸市)は、省エネルギー性能に優れた住宅を表彰する「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー2025」で特別優秀賞を受賞し、16期連続で同賞を獲得した。受賞対象は高断熱の注文住宅「エネージュAF+」で、省エネルギーやCO2削減に資する住宅として評価を得た。2009年の同賞初応募以降、環境負荷の低減に配慮した住宅供給を継続してきた実績が、今回も認められた形だ。
「エネージュAF+」は、室内空気循環機能を備えた「Airフローシステム」と、パナソニックと共同検証した天井埋込形加湿ユニット「AQUA Sitter(アクアシッター)」を搭載する。エアコン2台による全館空調と加湿機能を組み合わせ、家全体の温度と湿度を一体的に制御する仕組みを採用した。高い断熱性能と設備の一体運用により、エネルギー効率と居住性の両立を図る設計としている。
歴代最多4度の大賞、2025年は特別優秀賞
ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー2025の特別優秀賞は、ヤマト住建にとって16期連続の受賞となる。同社は2014年度、2017年度、2023年度、2024年度に大賞を獲得しており、史上初の2年連続受賞を含む歴代最多4度の大賞受賞企業でもある。長年にわたる応募と受賞を通じ、省エネ住宅の開発と普及を継続してきた。
ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジーは、一般社団法人日本地域開発センターが主催する表彰制度。建物の外皮性能と設備機器を一体のシステムとして評価し、省エネルギーやCO2削減に優れた住宅を表彰する。外皮・設備の省エネ性能に加え、導入される省エネ技術の多様性、居住者の健康・快適性、省エネ住宅の普及に向けた取り組みなども審査対象となる。
今回受賞した「エネージュAF+」では、断熱性能を高めた躯体に、空調と加湿を組み合わせた設備を組み込んだ点が特徴だ。AirフローシステムとAQUA Sitterを連携させ、住宅全体の温度・湿度環境を効率よく維持する構成とした。建物と設備を一体で設計することで、省エネ性と快適性を両立させる狙いがある。
全館空調と加湿で省エネと快適性を両立
ヤマト住建は、全館空調に加湿機能を組み合わせた運用を前提に、Airフローシステムによる室内空気循環と、天井埋込形加湿ユニットAQUA Sitterを採用した。エアコン2台で家中の温度を均一化しながら、必要に応じて加湿を行うことで、冬季の乾燥対策や冷暖房効率の向上を図る。個々の機器性能だけでなく、住宅全体のエネルギーバランスを踏まえた設備構成とした。
同社は設備面にとどまらず、太陽光発電とV2H(車から住宅への給電)、蓄電池をセットにした「電気の自給自足・レジリエンス住宅」の提案や、電力系統への依存を抑えるオフグリッド住宅への取り組みも進めている。環境配慮型建材の採用や建設時の廃棄物削減など、ライフサイクル全体での環境負荷低減も重視し、こうした総合的な取り組みがカーボンニュートラルへの貢献として評価された。
ヤマト住建は、省エネ性能の高い住宅のみを積極的に普及させ、「日本の住宅を世界基準レベルに引き上げる」ことを自社の使命に掲げる。高断熱・高気密の住宅性能と、空調・給湯・発電・蓄電などの設備機器を組み合わせた商品開発を通じて、住宅全体としてのエネルギー効率とレジリエンスの向上を図る構えだ。
住宅提案では、AirフローシステムやAQUA Sitterをはじめとする設備を標準仕様や推奨仕様として組み込み、建物仕様とワンセットで提示する形をとる。パナソニックとの共同検証に基づき機器の組み合わせを最適化し、顧客に対しては「建物+設備」のトータルパッケージとして省エネ住宅を提供する体制を整えた。
2009年の初応募以降、ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジーでの受賞を継続してきた同社は、毎期の応募を通じて新たな仕様や設備構成を市場に示してきた。2025年の特別優秀賞は、その継続的な省エネ技術の導入と商品化の流れを裏付けるものとなった。
