Upmind株式会社(東京都文京区)は、静岡県浜松市の浜松商業高校・男子バスケットボール部に、マインドフルネスプログラム「Upmind for Athletes」を導入することを決定した。全選手が1年間にわたりスマートフォンアプリを用いて日常的にマインドフルネスを実践する。高校スポーツ分野で同プログラムが導入されるのは国内で初めての事例とされ、インターハイ進出をめざす選手のメンタル面を支援する取り組みとなる。
同社によると、本件は学生アスリートのウェルビーイングおよびメンタルヘルスの維持を目的としたもの。マインドフルネスを日常的に習慣化し、競技パフォーマンスを高めるだけでなく、学業や学校生活にも良い影響を及ぼすことが期待されている。東京大学発のウェルネス領域企業であるUpmindが開発した本プログラムは、競技生活を支えるメンタルケアの継続支援策として位置づけられている。
高校チームで日本初の導入
導入される「Upmind for Athletes」は、競技中の集中力や感情調整力、睡眠の質向上などを目的としたアプリだ。国内では既に男子プロバスケットボールリーグの千葉ジェッツふなばしが導入しており、高校チームへの適用は今回が初めてとなる。全選手が日常生活や練習前後などあらゆる場面で同アプリを活用し、オンラインでの瞑想コンテンツを通じて心身の状態を整える。
プログラムは3カテゴリー(FOCUS・CARE・SLEEP)で構成され、計50種以上の音声ガイドを搭載している。導入時にはUpmindの専門スタッフがセッションを実施し、マインドフルネスの目的やアプリの使い方を説明する体制を取る。これを起点に、1年間を通して選手との定期的なフィードバックを行う仕組みだ。
アスリート支援を広げる動き
Upmindはこれまで、東京大学滝沢龍研究室との共同研究を通じ、マインドフルネスが睡眠の質の改善や集中力維持に寄与することを実証してきた。Bリーグでの導入事例をきっかけに、今回の高校スポーツ分野への展開に至った。海外ではNBAやMLBでも同様のアプローチが日常的に活用されており、国内における学生アスリート支援の一環として注目を集める流れとなっている。
背景には、厚生労働省の調査で高校生の約6割が不安や悩みを抱えているとの報告があり、若年層のメンタルケア強化が課題とされていることがある。Upmindは、アプリ開発や企業連携の実績をもとに、教育現場にも科学的根拠を持つメンタルソリューションを展開している。
導入期間と運用方法
今回の取り組みは1年間を通じて行う計画で、期間中は選手への伴走支援と定期的な助言提供を行う。全選手がアプリを利用する形を取るが、数量や対象人数などの制約については明示されていない。再販や他校への拡大などについても現時点での発表はなく、単年度での試行的な導入とされている。
運用を担当するのはUpmind社で、導入初期のセッションに加え、シーズン中は実践支援を継続する予定だ。導入校側は日常的に利用を促し、選手が習慣化できるよう環境を整える形をとる。
Upmindによる学校現場への導入は今回が初めてで、千葉ジェッツとのプロスポーツ現場での連携を踏まえた教育機関向け展開としては新しい動きとなる。これを通じて、学生アスリート分野におけるメンタル習慣支援の取り組みが広がる可能性がある。