梅乃宿酒造(奈良県葛城市)は、東S(食料品)への新規上場を予定する。公募はなく、株式の放出は売出のみで構成する。想定価格は600円とした。株主構成やロックアップの条件が取引実務の論点になりうる。
上場予定日は24日で、仮条件決定日は8日とする。ブックビルディング期間は9日から15日まで、公募価格決定日は16日、購入申込期間は17日から22日までとした。梅乃宿酒造は日本酒に加え、「梅乃宿の梅酒」や「あらごしシリーズ」など果実をつけ込んだ日本酒リキュールを中心に酒類を製造し、国内外で販売している。
売出1,893,500株
売出株式数は1,893,500株で、公募株式数は0株とした。オーバーアロットメント(O.A.)は274,900株で、OA分を含むオファリング・レシオ(OR)は36.0%となる。発行済株式数は6,023,920株で、想定価格600円に基づく吸収金額は13.0億円、時価総額は36.1億円とした。
引受の主幹事証券はSMBC日興証券とする。幹事団にはSBI証券、楽天証券、マネックス証券、岡三証券(岡三オンライン)、岩井コスモ証券、丸三証券が入る。
資金用途は「全数売出」とし、新株発行による調達は伴わない。ストックオプション(新株予約権)は未行使残高がないとしている。
主要株主に180日拘束
上場前の既存株主は11者で、既存株主総計は6,023,920株となる。上位では、JGIA2号投資事業有限責任組合が2,751,580株(45.68%)、グッドフィールド・ビーチサイド株式会社が1,885,040株(31.29%)、吉田佳代(戸籍上の氏名:濱渕 佳代)が740,400株(12.29%)を保有する。
ロックアップは、主要株主に180日を設定する。JGIA2号投資事業有限責任組合とJGⅡ CAYMAN),L.P.は「180日 or 1.5倍」とし、グッドフィールド・ビーチサイド株式会社や吉田佳代などは180日とした。ベンチャーキャピタルの推定保有は上場前3,072,200株で、売出後は1,238,900株とし、売出後分の内ロックアップは1,238,900株(100.00%)としている。
業績は単独で、売上高は2021/06期1,817,656(単位・千or百)から、2024/06期2,698,678、2025/06期2,684,862となった。経常利益は2024/06期425,270、2025/06期306,038、当期利益は2024/06期317,170、2025/06期241,696と記載した。純資産は2025/06期3,192,868、総資産は2025/06期6,061,345としている。
今後の注目点は、仮条件の公表と公募価格の決定に加え、売出のみである点を踏まえた株主の放出範囲とロックアップ条件の適用関係になる。取引管理・法人営業の観点では、上位株主に「180日」または「180日 or 1.5倍」の条件が付く形をとっており、株式の売出株数1,893,500株とあわせて流通株の取り扱いが論点になりうる。
