UBE株式会社(東京都港区)は、社員の仮説構築力と価値提案力の向上に向け、生成AIを活用した独自の支援ツールを開発した。全社で活用する予定だ。社内の有識者と検討を重ねた壁打ち観点をプロンプトに採用し、問いかけを通じて思考を深める設計とする。これにより、提案の精度とスピードの両面で作業の進め方が変わる可能性がある。
ツールは「すぐに答えを提示するのではなく、問いかけを通じて社員自身の思考を深める」点を特徴に掲げる。社員は検討中のテーマやアイデアについて、いわゆる「壁打ち相手」としてツールと対話し、公開情報を活用しながら思考の深掘りや論点整理を効率的に行う形を想定する。UBEは、仮説を立てて素早く提案し、フィードバックを得ながら磨き上げるプロセスのリードタイム短縮を目的に挙げており、研究開発・マーケティング・営業を含む価値創出の現場へ考え方を浸透させていく取り組みの一環にもなる。
全社活用
今回の取り組みは、全社で活用する予定とされる。対象は社員一人ひとりで、検討中のテーマやアイデアに関してツールと対話し、公開情報の活用を通じて論点整理などを進める運用を想定する。アウトプットを起点に社内関係部署や顧客と対話を重ねる流れも示している。
ツールは、2024年に初めて自社開発した安全支援プラットフォーム「あんぜんボットくん」で培った生成AI技術を活用して開発したという。UBEはスペシャリティ事業で、ニーズや用途ごとに異なる課題に向き合いながら「どの技術を、どの価値として、どの市場に届けるのか」を構想し、いち早く提案することで競争力の向上を目指しているとしており、提案プロセスの短縮を課題としている。
問いかけ型で思考支援
運用面では、社内の有識者と検討を重ねた壁打ち観点をプロンプトに採用する設計とする。対話を通じて社員自身の思考を深めることを意図し、社員は公開情報を活用しながら、思考の深掘りや論点整理を効率的に行う使い方を示している。
UBEは、提案の精度向上とスピードアップを通じて、一定水準のアウトプットを迅速に提示できるようにするとしている。社内関係部署や顧客との対話を重ねる起点としてアウトプットを用いる形も示し、生成AIを使った仮説構築・提案の進め方を全社へ広げる動きとなる可能性がある。
