株式会社TRACKS(東京都千代田区)は、国内最大級のフリーBGMサイト「DOVA-SYNDROME(ドーヴァ・シンドローム)」の運営を、管理者の作曲家から引き継いだ。1日から法人としての運営を開始し、利用ライセンスや作曲家の参加条件は変更しない方針を示した。問い合わせや事業連携の窓口を用意する。
DOVA-SYNDROMEは、参加規約で作曲者が制作した音源であることや、AIで生成されたものでないことを定めている。TRACKSは運営移管に伴い、AIを活用した楽曲検索の開発と試験導入を行った。音源の雰囲気や使いたいシーンを自然な言葉で探せるようにする狙いだ。法人運営への移行により、企業・団体との取り組みを柔軟に進めるとして、動画・音声プラットフォームへの音源組み込みや、楽曲利用データの分析・活用に関する共同検討などを順次開始する方針も示した。
DOVAは18,000曲超
DOVA-SYNDROMEの楽曲数は18,000曲以上ある。YouTube・TikTokでの音源利用動画の月間視聴数は30億回以上、Webサイトの月間利用者は50万人以上という。公式YouTube登録者数は65万人以上にのぼる。
TRACKSは運営移行により、長く使い続けられるサービス基盤の整備や、権利や運営方針に関する考え方の明確化、問い合わせや事業連携での窓口対応力の向上を挙げた。DOVA-SYNDROMEを、楽曲に加えて日々実際に使われ続けている利用データが集まるプラットフォームとも説明した。
企業・団体との取り組みでは、動画・音声プラットフォームへの音源組み込みのほか、イベントやコンテンツ企画の共同実施、教育・メディア分野との連携、海外展開を含む共同プロジェクトを掲げた。楽曲利用データの分析・活用に関する共同検討も含め、順次開始するとしている。
ライセンス維持と運営体制
TRACKSは、運営を引き継いだ後も利用ライセンスと作曲家の参加条件を変更しない方針を示している。DOVA-SYNDROMEの参加規約では、音源が作曲者の創造性によって制作されたもので、AIによって生成されたものでないことを定める。法人としての運営体制への移行により、問い合わせや事業連携における窓口を用意する形をとる。
運営移管に伴い、AIを活用した楽曲検索の開発と試験導入を行ったとしている一方、検索以外のAI活用の範囲や、企業・団体との連携の対象範囲の詳細は明示していない。共同検討として掲げたデータ分析の扱いも、具体的な運用方法は語られていない。
今後は、動画・音声プラットフォームへの音源組み込みや、楽曲利用データの分析・活用に関する共同検討などを順次開始するとしている点が焦点となる。企業・団体側では、問い合わせ窓口の有無や、連携の対象が「音源組み込み」「データ連携」「共同イベント企画」などのどこに該当するかを前提に調整する形になりそうだ。今回の動きは、TRACKSがDOVA-SYNDROMEの運営を引き継ぎ、法人としての運営を開始したものといえる。
