株式会社豊田自動織機(愛知県刈谷市)は2月16日、臨時株主総会の基準日を3月9日に再設定すると発表した。2月3日に定めた2月19日の基準日を取り消す。グループ関連会社のトヨタアセット準備株式会社による公開買付け期間が3月2日まで延長されたことに伴う措置だ。
同社は臨時株主総会における議決権行使の対象株主を確定する目的で、基準日の変更を決定した。公開買付者であるトヨタアセット準備は、買付条件の変更により期間を延ばしていた。公開買付けの成立後は、トヨタアセット準備とトヨタ自動車株式会社が株式を保有し、同社株を非公開化する手続を進める方針を示しており、基準日再設定はその前提を整える位置づけとなる。
買付期間の延長を踏まえ基準日を3月9日に変更
豊田自動織機は当初、2月19日を基準日とし、4月下旬から5月中旬の間に臨時株主総会を開催する見通しだった。
今回、トヨタアセット準備による公開買付けの期間が3月2日まで延びたことを受け、取締役会で基準日の再設定を決議した。本基準日は3月9日で、同日の最終株主名簿に記載された株主に議決権が付与される。公告は2月18日に電子公告で行う予定としている。
基準日再設定により、総会運営の実務上の整合性が確保される。
公開買付けが予定通り成立した場合、豊田自動織機は公開買付者の要請に基づき、株式併合および単元未満株式の廃止を含む議案を臨時株主総会に付議する見通しだ。公開買付けが不成立となれば、総会自体は開催されない方針も併記されている。
非公開化を視野に株式併合と定款変更を検討
トヨタアセット準備は、株式公開買付けの成立後に非公開化を進めるため、会社法第180条に基づく株式併合を提案する計画を示している。株式併合の効力発生を条件に、単元未満株式の廃止を盛り込んだ定款の一部変更も行う方針だ。
これらの議案は臨時株主総会に付議され、公開買付者は各議案に賛成する意向を示している。
なお、この一連の取引により豊田自動織機の株主構成はトヨタアセット準備とトヨタ自動車のみに整理される見込みであり、上場廃止を伴う非公開化手続きが進むことになる。今回の再設定は、買付けから総会決議までの法的・実務的連続性を確保する役割を担っている。
トヨタグループ再編の流れに沿った対応
豊田自動織機は、トヨタグループ内で物流・産業車両や自動車部品を担う中核企業として位置づけられてきた。
2026年初頭には、トヨタ不動産による株式公開買付けへの賛同と応募推奨を表明しており、今回の臨時株主総会関連の一連の動きもその延長線上にある。トヨタグループ全体では資本構成の整理や事業領域の最適化が進行しており、グループ再編の一環としても注目される。
一方で公開買付けが成立しない場合、豊田自動織機は臨時株主総会を開催せず、再設定した基準日も利用しないとしている。議決権確定の前提が消滅するためだ。
市場関係者の間では、公開買付けの進捗と今後の統合スケジュールが焦点となっている。
今後の手続きと注目点
豊田自動織機は今後、公開買付けの結果を踏まえ、臨時株主総会の開催日時や場所、議案内容などの詳細を別途公表する予定だ。
総会開催の有無は公開買付けの成立が前提となるため、手続きの進行状況が注目される。今回の基準日再設定は、株主構成の変化を踏まえた法定対応として、今後のトヨタグループ内の資本政策の流れを示す動きといえる。
