東武トップツアーズ株式会社(東京都墨田区)は、官民・産学の知見を結集し、地域課題の社会実装を推進する地域共創型CSRプラットフォーム「一般社団法人未来社会デザイン機構(FSDi)」を2月1日に設立した。自治体や法人、学生、観光関連施設など多様な会員間の連携により、地域社会が抱える構造的な課題を具体的なソリューションとして実装する枠組みを構築した。設立を記念し、27日に東京都港区で設立総会を開く。
同機構は、地方自治体や企業が抱える持続可能性や人材確保などの課題に対し、社会実装型の解決手法を生み出す官民連携基盤と位置づけられる。東武トップツアーズの全国131拠点を活かし、観光・交通・教育領域を横断した協働を推進する。これまで同社が進めてきた「自治体DX」や地域課題解決事業で得た知見を中核に、旅行業の「つなぐ力」とデジタル施策を融合させた取り組みとなる。
2月27日に設立総会、観光庁長﨑氏ら登壇
FSDiの設立総会「Future Society Design institute Kickoff 2026」は、東京都港区のWビル内「イノベーションオアシス」とオンラインで同時開催する。観光庁観光地域振興部長の長﨑敏志氏が基調講演を行い、一般社団法人ロコ・ソラーレ代表理事の本橋麻里氏とのクロストークも予定される。事業説明や交流会を通じて、自治体と企業、学生が共同で地域モデルの在り方を探る機会とされる。
同機構には、宿泊・運輸・観光施設など約2,000のパートナー会員が連携しており、「地域との繋がり・実証フィールド」「次世代共創モデル」「東武トップツアーズによるハブ機能」の3点を特色とする。学生・若手人材と産官学を結ぶマッチングを行い、実証実験や施策検証までを伴走支援する仕組みを整える。
全国131拠点のネットワークを活用
東武トップツアーズは、全国の自治体・企業と連携し、持続可能な地域モデルを生み出すプロジェクトを継続的に展開する方針を示している。FSDiでは「AI最新事情と自治体DXの可能性」「クルーズ客船誘致」「学生アイデアコンテスト」などの会員向けセミナーを順次実施予定としており、分科会や交流イベントを通じて地域の課題を共有する場を設ける。
本取り組みは、単発の発表にとどまらず、年間を通じた共創プログラムの開催など継続的な実践を伴う形式を取る。FSDiで生成されたプロジェクトは、社会実装段階に至るまで東武トップツアーズが事務局として支援し、地域産業への波及を図る枠組みを示している。
東武トップツアーズが運営事務局に
運営面では、設立主体である一般社団法人未来社会デザイン機構が中核を担い、東武トップツアーズが事務局として運営を担う形を取る。会員企業や自治体が提示する課題に対し、学生やスタートアップとともに実証実験を行い、検証結果を地域現場に適用する流れを構築している。提供範囲は全国とオンラインの両軸に広がり、登壇内容、講演、交流などを通じて会員同士のネットワークを形成することが目的とされている。
FSDiの発足は、旅行会社を母体とした共創プラットフォームとして国内では初めてとなるもので、地域社会と産学官が一体となった課題解決の仕組みづくりが焦点となる。東武トップツアーズは、機構で得られる成果とネットワークを地域創生事業へ反映する方針を明示している。