Terra Charge 株式会社(東京都港区)は、ヤエチカパーキングにEV用急速充電器4口を設置した。設置機器は2基4口で、1口あたり最大90kWとしている。ヤエチカの駐車場に急速充電の選択肢が加わり、東京駅至近エリアの来街者の充電導線にも影響を与える可能性がある。
今回の設置は、都心部の地下駐車場でEVを急速充電できる点が特徴となる。Terra Charge 株式会社が充電サービス「Terra Charge(テラチャージ)」を展開し、八重洲地下街株式会社が運営する地下街「ヤエチカ」の取り組みとして導入した。八重洲地下街株式会社は、環境負荷の低減や都市機能の向上を推進する一環でTerra Charge 株式会社のサービスを採用し、来街者の利便性とエネルギーインフラの高度化を同時に図る。
2基4口を都心に導入
ヤエチカパーキング(東京都中央区八重洲2-1)に設置した急速充電器は「1口最大90kW」の仕様で、2基4口とした。機器構成は120kW出力の急速充電器2基4口で、駐車場内での充電手段を追加する形となる。Terra Charge 株式会社は国内でEV充電インフラを展開しており、都市部の基幹駐車場など日常的に車が利用される場所を重点領域に据える方針を示している。
数値面では、経済産業省の資料で2023年時点の国内の充電器設置口数が約6.8万口とされ、2024年時点で約8万口超へ増加傾向にある。政策面では2030年までに30万口の目標が掲げられており、駐車場や商業施設での整備が進む流れの中で、都心部の地下駐車場への導入事例が積み上がっている。
都心の近接エリアでは、日産が2023年に東京駅八重洲口地下駐車場へ急速充電器2基4口(最大50kW)を設置した事例があり、東京駅周辺の駐車場で急速充電の受け皿を整える動きが続く。ネットワーク運営ではe-Mobility Power(EMP)が全国約6万口の充電器ネットワークを運営し、商業施設・駐車場を中心に拡大しているなど、複数事業者が都市部の駐車場需要を取り込む構図もみられる。
Terra Charge 株式会社は2010年4月設立で、日本全国でEV充電インフラを展開している。ヤエチカ側は地下街運営の文脈で、環境負荷の低減や都市機能の向上を推進する一環に充電サービスの導入を位置づける。背景には、2050年のカーボンニュートラル実現に向けたEV普及と充電インフラ拡充の加速があり、都市の交通・商業機能と連動したインフラ整備が求められている。
市場・制度の面では、経済産業省が2050年カーボンニュートラルに向け、充電インフラ拡充を急務化している。2023年の全国のEV保有台数は約10万台とされ、台数の積み上がりとともに、都市部における充電拠点の配置が論点になっている。国土交通省の資料では2024年時点でEV急速充電器の都市部集中率が60%とされ、駐車場・商業施設が主な設置先と位置づけられている。矢野経済研究所は2024年の日本EV市場規模を約1.2兆円とし、急速充電器需要が前年比30%増、都市部商業施設設置が40%超を占めるといったデータを示しており、インフラ・機器投資の拡大が浮き彫りになっている。
QR対応で即時利用
運用面では、スマートフォンでQRコードを読み取り、アプリ不要で利用できる形(ゲストモード対応)とした。あわせて、EV充電アプリ「テラチャージ」をiOS版・Android版ともにリニューアルし、直感的で使いやすいデザインと操作性を掲げる。利用者の導線は、駐車場内の急速充電器設置と、QRコードを起点とした手続き設計を組み合わせる構成で、短時間利用や訪日客など幅広い利用形態に対応できるとみられる。
設置・運営に関してTerra Charge 株式会社は、施設側の初期・維持・運用費用が無料である点、24時間365日対応のコールセンター、決済・管理機能の提供を挙げている。設備導入とサービス運用を一体で提示し、施設側が充電サービスを組み込む際の役割分担は、同社の運用支援機能を含めた構成になっており、駐車場事業者の負担軽減とサービス多様化を両立させる狙いがある。
供給形態はヤエチカパーキング内に2基4口を設け、1口最大90kWで急速充電できる点を特徴に据える。提供経路はQRコード読み取りを前提としたゲストモード対応とし、アプリ利用を前提としない手続きも併存させた。設備仕様としては120kW出力の急速充電器2基4口で、1口あたりの最大出力を90kWとすることで、短時間での充電ニーズに応える構成とした。
継続展開に関する方針では、商業施設・ホテル・観光地などでのEV充電インフラ整備を加速するとし、都市部の基幹駐車場など日常的に車が利用される場所を重点領域に据える考えを示している。都心駐車場での導入は、充電器設置と利用手続きの整合が運用設計の要素となり、駐車場サービス全体の高度化を迫る局面になりつつある。
今回の動きでは、八重洲地下街株式会社が運営する「ヤエチカ」の駐車場に急速充電の選択肢を加え、Terra Charge 株式会社が充電サービス運用まで含めて提供する構図が浮かぶ。取引管理や法人営業の観点では、設備構成が2基4口である点と、ゲストモード対応を含む利用手続きの設計が、施設側の運用フローと合致する形を前提として進む公算が大きく、東京駅周辺エリアにおけるEVインフラ整備の一段の進展を促す可能性がある。
