株式会社タミヤホーム(埼玉県所沢市)は2026年2月2日、神奈川県横浜市港北区に「神奈川支店」を開設した。空き家や老朽建物の再生を担う拠点として位置づけ、空き家数が全国1位の東京都と3位の神奈川県において事業基盤を強化する。各支店の役割を再編し、専門特化型の新組織体制で地域密着の不動産課題解決を進める構えだ。
同社は解体・不動産・リノベーションの一貫事業を展開し、低利用地や管理困難な物件など“負動産”の再生を進めている。今回の支店設置は首都圏での案件対応力の向上を目的とし、事業の中核である空き家再生事業を補完する動きとなる。
神奈川・東京の二拠点体制を構築
タミヤホームは、空き家数が全国1位の東京都約90万戸、3位の神奈川県約48万戸という高水準にあることを踏まえ、両エリアでの現場力を高める体制を整えた。神奈川支店が営業・施工管理を担う一方、東京支店は不動産取引やリノベーション、大規模解体の戦略・企画機能を指揮し、埼玉支店は鉄骨・鍛冶工事を通じて技術供給を支えるとしている。支店網全体で、首都圏域における空き家対応の迅速化を図る。
神奈川支店は神奈川県横浜市港北区新横浜3丁目に所在し、営業開始日は2026年2月2日。従業員数は70名(同年2月1日時点)となっている。
空き家問題の広がりが背景
総務省住宅・土地統計調査によると、日本の空き家数は全国で899万5000戸に上る。神奈川県でも横浜市を中心に人が住んでいない住宅が増加しており、老朽建物や狭小地の管理・除却が課題となっている。同社はこうした事情を背景に、都内での業務実績をもとに神奈川エリアの需要への対応を強化する方針を示した。
同県港北区を新拠点に据えることで、問い合わせ対応の速度や防災面の診断サービスなどを充実させることを狙い、地域の建物管理や再生の相談窓口として機能させる意向を示している。
現場対応体制と業務運用の範囲
神奈川支店は、地域内の解体工事における営業および施工管理業務を担当する形をとっている。全国レベルで急増する空き家案件への対応を支援するため、首都圏の同社各拠点が役割を分担する運営体制とした。販売・施工・企画といった機能を分離しつつ連携を意識した構造をとる点が特徴だ。
支店の業務開始時期や対象範囲は明示されており、再販の予定については現時点で言及されていない。提供形態は常設拠点としての運用で、単発プロジェクトではないことが示されている。
また、今回の支店設置に関し、外部委託や共同運営に関する記載は確認されていない。各支店がそれぞれ独立して担当領域を持つ形式とされる。
地域密着での再生業務を再編
このほか、タミヤホームが2025年に組織改編を実施したことが背景にある。営業・施工部門の分化を進め、迅速な受注対応体制を整えていた。こうした社内整備が神奈川支店開設につながったとみられ、これにより撮影・管理・営業の各機能が地域対応型に再編された。
タミヤホームでは、2025年にリノベーション事業部を新設し、解体と再生を一体で扱う体制を整備しており、その延長線上でのエリア拡張の一環と位置付けられる。今後は、空き家・老朽建物の再生に携わる人材の採用・育成にも取り組む予定を示している。
一連の動きは、同社が掲げる「負動産を富動産へ」という再生事業モデルの拡大過程に位置づけられる。首都圏主要2県への拠点展開により、広域での対応体制を固めた形となる。