ファッション雑誌販売部数トップシェアの株式会社宝島社(東京都千代田区)は、新規事業として、雑誌発アパレルブランド2つと社内公募で生まれたオリジナルブランド2つを立ち上げる。2026年3月4日12:00から、ファッションEC「ZOZOTOWN」内の公式ショップ「宝島社STORE」で販売を始めた。雑誌の編集力と発信力をアパレルに展開し、商品開発と届け方の一体運用を進める狙いがある。
取り組みの柱は、宝島社が発行する『smart』『SPRiNG』の世界観をそれぞれ体現した2ブランドと、社内公募から誕生した2ブランドを同時に展開する点にある。『smart』側は「DAWNCE(ダウンス)」を、『SPRiNG』側は「Obis&(オビスアンド)」をそれぞれプロデュースする。社内公募ブランドは「Tiny EDEN(タイニーエデン)」と「COLORME(カラーミー)」とし、雑誌とは異なる形での企画・発売も含めて、現場発の提案を事業化してきた流れを踏まえた動きとした。
4ブランドを同時展開
今回の出店で展開するのは、「DAWNCE(ダウンス)」「Obis&(オビスアンド)」「Tiny EDEN(タイニーエデン)」「COLORME(カラーミー)」の4ブランドとなる。販売開始は2026年3月4日12:00で、提供先は「ZOZOTOWN」内の公式ショップ「宝島社STORE」となる。宝島社は、各誌が長年培ってきたトレンド分析力やスタイリング提案力を商品開発に反映し、アイテムを展開するとしている。
雑誌発ブランドでは、『smart』が「DAWNCE」を完全プロデュースし、ユニセックスなラインナップを目指す考えを示している。『SPRiNG』編集部が完全プロデュースする「Obis&」は、東京で生活する30代女性をイメージに据える。社内公募ブランドの「Tiny EDEN」は大人の女性へ向けたブランドとし、「COLORME」は身長160cm以下を想定したサイズ感へのこだわりを掲げる。
宝島社の第2メディアビジネス局局長の柚木昌久氏は、出版社のアパレル参入について、これまで各社との洋服づくりを行ってきたことから自然な流れだと述べた。30年以上ファッション誌に携わり培われた編集力と、雑誌やWEBなどを駆使した発信力をアパレル事業でも発揮していく方針も示している。
宝島社は過去に、北欧デザインのライフスタイルブランド「kippis®(キッピス)」を開発・プロデュースしてきた。フィンランド在住デザイナーによる自然をモチーフにしたテキスタイルを特徴とし、2012年から出版物としてバッグや傘、手帳などを展開した。大きな反響を受けて2015年にオリジナルブランドとして独立し、ライセンス事業を始め、「レスポートサック」や川辺株式会社などへのデザイン提供も行ってきたという。
ZOZOTOWNで販売開始
今回の動きは、宝島社にとって創業以来初となる自社アパレルブランドの本格展開とされる。社内から「新たな事業に挑戦したい」という声が再びあがったことを受け、本格的な自社アパレルブランド展開に踏み出すこととなった。雑誌の世界観をそのまま体現するアパレルブランドの立ち上げは、宝島社にとって初の試みとしている。
宝島社は、雑誌とは異なる形で企画・発売した疲労回復ウエア「リカバリープロラボ」も全国書店およびECで累計50万着となったとしている。これらはいずれも社内からの提案をきっかけに事業化された取り組みであり、現場発のアイデアを形にしてきた実績の一つと位置付けた。
