スキマバイトサービス「タイミー」を提供する株式会社タイミー(東京都港区)は、秋田県秋田市と雇用対策に関する連携協定を締結した。単発・短時間就労のマッチング機能を活用し、市内事業者の人材確保と働き手の就業機会創出を同時に支える。多様な働き方の推進を掲げ、自治体と連携した雇用対策を拡大する。
今回の協定は、秋田市が進める雇用対策と、タイミーのアプリを介した就労マッチングを接続し、事業者・働き手双方を支援する枠組みとなる。タイミーは就業機会の提示に加え、受け入れ環境の整備や運用面の助言など、民間のノウハウを生かした支援を担う。
38道府県・78自治体
タイミーの自治体連携は今回が78件目で、連携自治体は38道府県・78自治体となった。サービスは47都道府県で展開し、累計ワーカー数は1,000万人を超える。利用者層は学生、主婦・主夫、会社員、自営業、中高年など幅広く、レストラン、倉庫作業、イベントスタッフなど多様な職種に対応している。
タイミーは最短1時間からの単発就労を、面接・履歴書不要で提供する仕組みを特徴とする。働き手側の評価に関してはレビュー機能やバッジ機能(スキル可視化)を備え、事業者が必要なスキルや勤務実績を確認しやすい設計とした。こうした仕組みと自治体連携の実績が、秋田市との協定運用の基盤となる。
タイミーは2017年8月設立で、東京都港区東新橋に本社を置く。代表取締役は小川嶺。地方自治体との連携協定を積極的に推し進めており、今回の秋田市との協定もその一環だ。
地方連携の実績として、農林水産省の「令和7年度農山漁村振興への貢献活動に係る取組証明書」を取得している。一次産業特化チームを組成し、JAなどと連携したセミナーの実施や、スポットワーク活用を通じた地域労働力の喚起に取り組んできた。農業など季節的な労働需要が大きい分野で、短期就労を活用した人材確保モデルを展開している。
外部環境としては、人手不足の深刻化を背景にスキマバイト市場が拡大している。最短1時間勤務や日払いといった柔軟な就労形態が、学生、主婦・主夫、中高年、フリーターなどに広がり、潜在労働力の掘り起こしにつながっている。地方都市では少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少が、製造業・農業・介護などの人手不足を一段と強めており、スポットワークを活用した人材確保策が各地で模索されている。
秋田市内の支援設計
秋田市との協定では、市内の事業者と働き手を対象に、単発就労を含む多様な働き方の推進を図る。自治体と民間事業者が役割分担しながら雇用対策を進めるなかで、タイミーはマッチングの場の提供と運用支援を担う。求人情報と労働力の需給をきめ細かくつなぐことで、既存の雇用施策を補完する狙いがある。
運用面では、タイミーがアプリ上のレビュー機能やバッジ機能などを活用し、就業機会の提供と受け入れの調整を進める。事業者側にはスポットワーク活用の相談対応や募集内容の設計支援を行い、働き手側にはアプリの利用方法や就業に向けた準備を案内する。これまでに蓄積した38道府県・78自治体での連携ノウハウを踏まえ、秋田市の地域事情に合わせた支援策を構築する。
今後は、秋田市内の業種別の人手不足状況や求職者のニーズを踏まえたプログラム設計が焦点となる。自治体の雇用施策と連動しつつ、観光や農業、福祉など地域経済を支える分野でスポットワークを生かせるかどうかが問われる。タイミーは秋田市との協定を通じ、地方における多様な働き方と雇用確保の両立モデルを示したい考えだ。
