スタディチェーン株式会社は、早稲田大学特化総合型選抜コーチのリブランディングを実施し、新スローガン「がむしゃらより、的確に。」を掲げる。入塾診断、カリキュラム設計、成果指標の3点を刷新し、合格実績の向上をめざして160名合格達成の目標を設定した。学習時間の捉え方を「量」から「削減した無駄」に転換することで、指導設計や学習管理の運用に新たな評価軸を導入する。
変更の柱は、学力診断に加えて合格に不要な学習を特定するスクリーニングを導入する点と、「やること」ではなく「やらないこと」から設計するカリキュラムへの全面移行にある。成果指標も学習時間から「削減できた無駄な学習時間」へ切り替え、可視化する。現役合格者・難関大OBコーチによるマンツーマン指導と、志望校に絞り込んだ戦略的カリキュラムを掲げるオンライン個別指導塾として、指導の設計思想を新スローガンに沿って再構築する。
2027年3月31日開始
スタディチェーンは、指導実績を踏まえた合格実績の上積みを目指し、早稲田大学特化総合型選抜コーチで160名合格という数値目標を掲げた。新スローガンに基づく指導体制への移行を進め、新カリキュラムの提供開始日と目標達成期限をいずれも2027年3月31日とする。
代表取締役の竹本明弘は、受験で「やることを増やすことが正解だという思い込み」が生徒の可能性を狭めてきたとの認識を示し、「がむしゃらより、的確に。」を掲げることで受験の本質に立ち返ると語った。早稲田大学を目指す受験生に必要なのは、志望校の出題傾向に絞り込んだ学習戦略だとし、160名合格の目標は生徒への約束であり、自社への挑戦でもあると位置づける。
早稲田大学特化総合型選抜コーチは、早稲田大学合格を目指す受験生に特化したオンライン個別指導塾で、現役合格者・難関大OBコーチによるマンツーマン指導と、志望校に特化した戦略的カリキュラムを特徴としてきた。今回の変更では、学習時間の多寡ではなく、削減できた無駄な学習時間を成果指標として可視化することを前面に打ち出す。
同社は、大学別・入試方式別に学習管理型サービスを複数展開しており、これまでもスローガンを軸に設計思想を組み替えるリブランディングを重ねてきた。立命館大学合格特化塾では「決断した数だけ、合格に近づく。」を掲げ、130名合格達成目標を設定。九大合格特化塾では「やらないことを決めた日から、合格は近づく。」を掲げて100名合格達成目標を打ち出した。鳥取大合格特化塾では「量で勝てないなら、質で超えろ。」を軸に90名合格目標を設定し、「やらないことリスト」を毎月更新・共有する運用を導入。法政大学特化総合型選抜コーチでも「足すより引く。それが最短合格。」を掲げ、140名合格達成目標を置いている。
大学受験では入試方式の多様化が進み、総合型選抜・学校推薦型選抜の志願者が増加している。文部科学省の学校基本調査では、2025年度に共通テスト利用以外の多様な入試方式で約20万人が利用したとされる。中央教育審議会答申は、総合型選抜比率を30%超へ高める方針を示し、オンライン指導の活用促進も論点としている。オンライン教育市場は2025年に約1.2兆円規模に達する見通しで、個別指導塾の中では志望校特化型サービスが伸長している。こうした環境下で、学習量の積み上げではなく、学習投下の配分を絞り込む指導設計が競争軸となりつつあり、スタディチェーンが成果指標を「削減できた無駄な学習時間」に置くことは、指導設計の評価の物差しを切り替える試みとなる。
診断・設計・指標刷新
リブランディングによる主な変更点は3つだ。入塾診断では従来の学力診断に加え、合格に不要な学習を特定するスクリーニングを実施する。カリキュラム設計は「やること」ではなく「やらないこと」から組み立てる方式へ全面移行する。成果指標は学習時間から、削減できた無駄な学習時間を可視化する指標へと切り替える。
運用設計と提供スケジュール
今回の変更は、入塾時点で合格に不要な学習を洗い出すスクリーニングを行い、「やらないこと」起点でカリキュラムを構成し、成果指標を削減できた無駄な学習時間に切り替える流れで構成する。新スローガンに基づく指導体制への移行を進め、2027年3月31日に新カリキュラムの提供を開始し、同日を期限とする160名合格達成目標を据える。
運用面では、現役合格者・難関大OBコーチによるマンツーマン指導と、志望校に絞った戦略的カリキュラムという枠組みを維持しつつ、その中にスクリーニングと成果指標の可視化を組み込む。入塾時の診断結果をもとに「やらないことリスト」を明確化し、学習管理のプロセスと連動させることで、到達目標の設定方法やレビュー頻度など、運用設計の精度を高める狙いがある。
今後の焦点は、こうした指導体制への移行と、新カリキュラム運用の具体化に移る。スクリーニングと成果指標の可視化を業務フローにどう組み込むかが課題となり、提供開始日と目標期限を軸に、指導体制の役割分担や成果指標の扱いを各業務で確定させる必要が出てくる。
志望校特化の再編
志望校特化型のオンライン個別指導は、入試方式の多様化と親和性が高い。総合型選抜は、学力試験に加え、志望理由書や面接、小論文など複数の評価要素を含むことが多く、学習計画の粒度が細かくなりやすい。このため、スタディチェーンが「やること」ではなく「やらないこと」から設計する方針を前面に出すことは、タスク総量の増加を抑える設計思想を示すものとなる。東進ハイスクールが「志望校別単科特進プラン」で不要科目の排除を掲げるなど、無駄を削る発想は受験指導の現場で広がりを見せている。
同社の特徴は、こうした発想を単発の指導論にとどめず、大学別ブランドのリブランディングとして体系化している点にある。立命館大学合格特化塾の「決断した数だけ、合格に近づく。」、九大合格特化塾の「やらないことを決めた日から、合格は近づく。」、鳥取大合格特化塾の「量で勝てないなら、質で超えろ。」、法政大学特化総合型選抜コーチの「足すより引く。それが最短合格。」はいずれも、学習内容の選別を促すメッセージだ。早稲田大学特化総合型選抜コーチは「がむしゃらより、的確に。」へとスローガンを改め、成果指標を「削減できた無駄な学習時間」に移すことで、学習管理の評価軸そのものを切り替える。
合格者数の目標を明確に示す手法も、同社のリブランディング群で一貫している。立命館で130名、九大で100名、鳥取大で90名、法政で140名という目標に続き、今回の早稲田では160名へと上積みした。競合面では、河合塾マナビスが総合型選抜対策を強化するなど、大手も総合型選抜領域のメニュー拡充を進めている。早稲田大学の総合型選抜は合格者総数が約1,500名規模とされ、指導サービス側には限られた枠を巡る選抜対策の精度が一段と求められている。
オンライン教育市場が2025年に約1.2兆円規模へ拡大すると見込まれるなか、受験領域では学習データの可視化や学習管理の運用設計が差別化要因になりやすい。スタディチェーンが掲げる「削減できた無駄な学習時間」の可視化は、学習量の増加ではなく削減プロセスの管理を重視する方向性を持つ。入塾時スクリーニングと「やらないこと」起点のカリキュラムが連動すれば、指導側には到達目標の設計やレビューの運用を精緻化することが求められる。鳥取大合格特化塾で導入した「やらないことリスト」の毎月更新・共有は、選別の運用を定例化する取り組みの一例だ。
B2Bの文脈では、教育関連の共同事業や送客、学校・自治体との連携を検討する事業者にとって、指導体制への移行プロセスと新カリキュラム提供開始日の整合が、協業スケジュールを左右しやすい。スタディチェーンが2027年3月31日を新カリキュラム提供開始日とし、同日を期限とする160名合格達成目標を置いたことで、取り組みの時間軸と成果目標を外部の関係者にも共有しやすくした。
