株式会社ストライク(東京都千代田区)は3月3日、2026年4月1日から持株会社体制へ移行するとともに、M&AのFA業務とM&A戦略立案コンサルティングを担う新会社2社を設立したと発表した。現時点で外部への情報流出や拡散があったとの説明はない。組織機能を分けて体制を整えることで、M&A支援の提供範囲や運用の組み立て方に影響が出る可能性がある。
持株会社体制移行は、2025年10月17日付で公表した会社分割に伴う吸収分割契約の締結と、定款の一部変更(商号および事業目的等の一部変更)に沿う対応となる。2026年4月1日付で、現行の株式会社ストライクは商号を「株式会社ストライクグループ」に変更する。あわせて、事業を承継する「株式会社ストライク分割準備会社」は「株式会社ストライク」に商号を変更する。移行の目的は、機動的かつ柔軟な経営判断が可能なグループ運営体制を構築し、M&Aの各過程を最適な体制で支援することだ。
ストライクが4月移行へ
今回の持株会社体制移行では、商号の入れ替えを伴う点が特徴となる。
2026年4月1日以降は、「株式会社ストライクグループ」がグループ運営の中核となり、M&A仲介などの事業は新たに「株式会社ストライク」を名乗る事業会社へ移される。現行の株式会社ストライク分割準備会社は、2025年10月に設立しており、創業は1997年7月としている。
ストライクグループは東京証券取引所プライム市場に上場し、証券コードは6196。資本金は8億2,374万円(2026年3月現在)で、拠点は東京、札幌、仙台、名古屋、京都、大阪、高松、広島、福岡に置く。
持株会社体制の下で、さらなる事業拡大と企業価値向上を掲げ、グループ運営を通じた意思決定の迅速化を狙う。
FAと戦略立案を新設
持株会社体制への移行に合わせ、ストライクグループは3月3日付で新たに2社を設立した。1社はM&AにおけるFA(ファイナンシャルアドバイザー)業務を担う「株式会社ストライク・ファイナンシャルアドバイザリー(STFA)」で、もう1社はM&A戦略の立案コンサルティング機能を担う「株式会社ストライク・ストラテジックコンサルティング(STSC)」となる。所在地は東京都千代田区大手町一丁目2番1号三井物産ビル15階としている。
いずれも株主は株式会社ストライクグループ(100%)で、所在地は東京都千代田区大手町一丁目2番1号三井物産ビル15階としている。
STFAの代表取締役は横原聡明氏で、取締役に荒井邦彦氏、金田和也氏、中村康一氏が就く。監査役は酒巻弘氏とした。
STSCは代表取締役に金田和也氏が就任し、取締役に荒井邦彦氏、小貫信比古氏、中村康一氏、監査役に酒巻弘氏を充てた。グループ内でFAと戦略立案を機能分担し、M&Aのプロセスごとに最適な体制で支援する姿勢を明確にした格好だ。
M&A仲介は事業会社で
M&A仲介は、事業会社となる「株式会社ストライク」が担う。代表取締役は荒井邦彦氏、代表取締役社長は金田和也氏、常務取締役は中村康一氏、取締役は鈴木伸雄氏、監査役は酒巻弘氏とした。
拠点は持株会社と同様に全国各地に展開し、運営メディアとして「M&AOnline」を挙げている。
グループ内には、マイノリティ株式への投資を手がける「日本企業投資基盤株式会社(JCIP)」も置く。JCIPは2023年3月設立で、代表取締役は荒井邦彦氏。取締役に鈴木伸雄氏、藤記敬久氏、監査役に酒巻弘氏が就任している。
持株会社体制移行後は、仲介、FA、戦略立案、投資といった機能をグループ内に並べる構図となる。
ガバナンス論点が残る
今後の注目点は、2026年4月1日の持株会社体制移行に伴う業務の切り分けが、案件ごとの役割分担や意思決定の運用にどう反映されるかだ。
グループ内でM&A仲介(株式会社ストライク)とFA(STFA)を別法人に置く一方、いずれもストライクグループが100%保有するため、契約上の主体や提供機能の範囲がどこに帰属するかの整理が実務上の焦点となり得る。持株会社体制移行と同時に設けた新会社群を通じ、ストライクグループが掲げる「M&Aのあらゆる過程を最適な体制で支援する」枠組みが、グループ運営として定着するかが次の論点となる。
