スパイアソリューション株式会社(福岡市中央区)は、日本健康会議が主催する「健康経営優良法人2026(中小規模法人部門)」の認定を取得した。BtoB・BtoCを問わず「集客に困っている企業の支援」を事業の核に据え、健康経営を福利厚生ではなく経営戦略の一環として推進してきた。支援品質を長期にわたり安定させるには、サービスを届ける側の組織基盤が不可欠との立場をとり、今回の認定を採用力・定着率・顧客信頼の三つを同時に高める取り組みの加速点と位置づける。
健康経営優良法人認定制度は2016年度に経済産業省が創設し、日本健康会議が評価基準を定め実施している。「健康経営の見える化」を通じて、企業の健康投資や職場環境整備の状況を外部に示す枠組みとされ、金融機関の融資判断や求職者の職場選びなど、対外的な評価の指標としても用いられてきた。採用難や人材の定着が課題となるなか、健康経営への取り組みを通じて組織の安定性や働きやすさを示そうとする動きが広がっている。
中小部門23085法人
健康経営優良法人2026の中小規模法人部門では、23,085法人が認定された。健康経営度調査に基づくPDCAの考え方を踏まえた運用が求められ、「性差・年齢に配慮した職場づくり」や「健康風土の醸成」といった観点が評価項目に盛り込まれている。取り組み状況が相対的に優れた企業には、「ブライト500」や「ネクストブライト1000」といった冠の付与も行われる。
スパイアソリューションは、社内の健康づくりを業務の安定運用や顧客対応品質の維持、組織の定着と結びつけるかたちで継続的に運用してきたとする。健康づくりを「制度として整備するだけ」にとどめず、日常業務の中で機能させる運用を掲げ、支える人材が健やかに働き続けられる環境が、サービスの質や継続性を確保する前提との考え方だ。
同社は2019年設立で、D2C支援、広告運用、SNS戦略、組織エンゲージメント設計を事業内容とする。代表取締役の原浩之助氏は、健康づくりが仕事の質と継続性を支える土台であり、支援先の事業成長を後押しする条件でもあるとの認識を示す。人材の採用と定着を強化し、プロジェクト単位ではなく中長期で顧客に伴走する体制づくりを狙う。
三軸で健康施策運用
同社は健康経営の取り組みを、業務品質と生産性、採用・定着、取引先・顧客への信頼形成の三つの軸で整理している。体調不良や疲労の蓄積を予防し、集中力と対応力を日常的に維持することで、アウトプットの安定と顧客への継続支援につなげる方針だ。制度面の整備にとどまらず、業務プロセスや働き方の設計に健康施策を組み込み、働く側の安心感と長期就業の意欲につなげることを重視する。
取引先・顧客への信頼形成の面では、社員が心身ともに安定した状態で業務にあたることが、納期順守やトラブル対応、提案力の維持・向上につながるとみている。安定した体制で中長期の支援を続けられることを信頼の根拠とし、BtoB・BtoC双方で「安心して任せられる」状態を目指す。健康経営度調査を通じて取り組みの棚卸しや検証を繰り返し、採用・定着と顧客対応の両面で運用を磨き込むことで、事業成長と人材基盤の強化を両立させる構えだ。
