シオノギヘルスケア株式会社は、株式会社ツルハホールディングスと共同で、これまで作成・配布してきた「ツナグカード」の特別デザイン版を制作した。厚生労働省が定める「自殺対策強化月間」に合わせ、2026年3月中旬頃からツルハホールディングスの一部店舗の店頭に設置する。相談先へのアクセスを店頭から促す動きとなる。
特別デザイン版の「ツナグカード」には、特定非営利活動法人あなたのいばしょが運営するチャット相談窓口の「ツルハホールディングス専用二次元コード」を掲載する。カードのデザインとメッセージは、認定NPO法人第3の家族の“若者メンバー”からの助言をもとに検討したとされる。シオノギヘルスケアにとっては、市販薬の適正使用啓発活動の一環として展開してきた通常版の取り組みを、店頭導線と相談窓口の連携へ広げる施策となる。
ツルハは5,600超店
ツルハホールディングスは、ドラッグストア・調剤薬局をチェーン展開する「ツルハグループ」の持株会社で、全国に5,600を超える店舗を展開している。今回のカードは、ツルハホールディングスの一部店舗の店頭に設置する計画で、設置開始時期は3月中旬頃とされている。
カードは通常版と特別デザイン版の2種を並行して扱う。通常版は、OD当事者やその周囲の人が、相談窓口へ“つながる”ことを後押しするツールとして、ドラッグストア・薬局など生活に身近な場所を通じて展開してきた経緯がある。通常版は医療関係者に限らず、誰でも利用できるとしている。シオノギヘルスケアはESG経営でSDGs目標③「健康と福祉」、⑩「不平等の解消」、⑰「パートナーシップ」を重視するとしており、自殺対策を含む社会課題に向けた取り組みの一つに挙げている。
孤立対策月間に対応した施策、市販薬乱用防止に向けた活動実績も
ツルハホールディングス側では、2025年5月の「孤立対策月間」に合わせ、市販薬乱用防止へNPOと連携し専用チャット相談窓口を開設した事実がある。今回の「ツナグカード」特別デザイン版は、店頭で手に取れるカードに二次元コードを載せ、チャット相談窓口へ誘導する形をとる点で、相談導線を店頭へ重ねる運用となる。
シオノギヘルスケアは、市販薬の適正使用啓発活動の素材として「ツナグカード」通常版を展開してきた。今回の特別デザイン版は、ツルハホールディングスと協創で制作したとされ、カードのメッセージやデザインに若者の視点を取り入れるため、認定NPO法人第3の家族の“若者メンバー”の助言をもとに検討したとしている。相談先の提示は、特定非営利活動法人あなたのいばしょが運営するチャット相談窓口を軸に据え、ツルハホールディングス専用の二次元コードを掲載する運びとなった。
外部環境では、厚生労働省が「自殺対策強化月間」を3月と定め、全国的な啓発を強化する枠組みがある。自殺対策大綱(2023改定)では、相談窓口へのアクセス向上を重点施策に位置付ける整理があるとされる。内閣府自殺対策推進室による若年層の状況に関する言及(2024年データ)では、若年層の自殺率の高止まりが課題とされ、相談窓口の利用促進が政府方針として示されている。元記事で触れられているODをめぐっては、若者を中心とする社会課題とされ、孤独・孤立と心の不調が相談の難しさにつながるとの指摘もある。
