セイノーホールディングス(HD)(岐阜県大垣市)と福山通運(広島県福山市)は3月19日、山陰エリアでの合弁会社「TGL山陰」を4月1日付で設立すると発表した。山陰地域で懸念される輸送効率の低下に対応する。対象は両社の連結子会社である日ノ丸西濃運輸と山陰福山通運で、外部流出や拡散といった事象は示されていない。両社は設立手続きを進める方針で、山陰エリアの物流の安定運用に影響を及ぼす動きとなる。
今回の枠組みでは、日ノ丸西濃運輸と山陰福山通運が実施する共同株式移転によりTGL山陰を新設する。セイノーHDと福山通運が出資者となり、両社がグループのノウハウと経営資源を持ち寄ることで、山陰エリアの輸送機能を維持しつつ、地域物流のさらなる効率化を進める狙いだ。両社にとっては、2013年3月に締結した業務提携に基づく取り組みを、山陰でのグループ運営の枠組みに落とし込む位置づけとなる。
4月1日付で合弁設立
セイノーHDと福山通運は、各社の連結子会社である日ノ丸西濃運輸と山陰福山通運が共同株式移転を実施し、4月1日付で合弁会社のTGL山陰を設立する。
山陰地域では輸送効率の低下が懸念されており、企業の枠を超えた効率的な物流サービスの実現が一層求められているという。
両社は、TGL山陰の設立を通じて、山陰エリアでの輸送機能維持と地域物流の効率化を図る。あわせて、地域の顧客へのサービス向上や地域経済の活性化につなげる考えも示した。
持株比率は50%ずつ
TGL山陰の株式はセイノーHDと福山通運が各50%を保有する。
TGL山陰は日ノ丸西濃運輸と山陰福山通運の100%株主となり、両社を傘下に置く持株会社として機能する。
設立に向けた手続きでは、日ノ丸西濃運輸と山陰福山通運が3月26日(予定)にそれぞれ株式移転計画承認の臨時株主総会を開く。
その後、4月1日付で新会社の設立登記を行う段取りとなる。
TGL山陰が統括運営を担う
設立後は、TGL山陰が戦略的な意思決定やグループ運営の統括を担う。
傘下の2社はそれぞれの強みを生かしながら、営業連携の強化や業務効率化を進める方針だ。両社は、高品質で安定した物流サービスの提供を目指すとしている。
TGL山陰の所在地は鳥取県鳥取市湖山町東三丁目40番地で、事業内容は貨物自動車運送事業などを営む会社等の株式・持分を保有し、当該会社等の事業活動の支配および管理を行う。
資本金は1000万円で、決算期は3月31日とする。
業務提携の延長線で山陰を再設計
セイノーHDと福山通運は、2013年3月に締結した業務提携に基づき、輸送ネットワークの相互補完やサービス品質向上に取り組んできた。
今回のTGL山陰設立は、こうした連携を山陰エリアでの運営統括の形に発展させ、両社グループの経営資源を一体で活用することを狙う。
背景には、山陰地域で輸送効率の低下が懸念される状況がある。
運用面では、TGL山陰が意思決定と統括を担い、日ノ丸西濃運輸と山陰福山通運が実務を担う分担となるため、営業連携や業務効率化をどの範囲で進めるかが、山陰エリアの輸送機能維持に直結する論点となる。
今後は、4月1日の設立登記を経て、TGL山陰の統括の下で傘下2社が連携施策を進める構図となり、山陰エリアでの物流サービスの安定提供に向けた運営の具体化が進む。
