株式会社サイエンスアーツ(東京都渋谷区)は、株式会社島忠(埼玉県さいたま市)がライブコミュニケーションプラットフォーム「Buddycom(バディコム)」のオプション機能「よびだしベル」を1,600ID追加導入したと発表した。島忠は全52店舗で同製品を活用しており、QRコードを使った非接触型の呼び出しシステムを導入することで、スタッフ呼び出しの効率化とコスト削減を進める。
島忠では以前からBuddycomを採用し、店舗スタッフ間の連携強化を図っていたが、店舗が広く来店客がスタッフを探す負担があった。従来は呼び出しボタンを用いた放送システムを使用していたが、機器の高額化や故障対応の面で課題があったことから、より柔軟でコスト効率の高い仕組みを求めてサイエンスアーツの「よびだしベル」を追加した。
52店舗・1600ID規模で追加導入
「よびだしベル」は、スマートフォンでQRコードを読み取ることでスタッフを呼び出す仕組みをとる。島忠が新たに導入した1,600ID分が全店舗に配備され、既存のBuddycomと連携させる形で活用される。従来の専用ボタンを置き換えたことで、設備費用は3分の1以下に抑えられたとされ、呼び出し履歴をデータ化して運用改善に生かす体制が整う。
導入箇所は受付や家具売場、試着室、個室など多岐にわたる。呼び出し内容はインカムに直接届き、「全体」「担当者グループ」など通知先を設定することで、無駄な放送や連絡を抑制する運用が可能となっている。
コスト削減と運用改善の両立
島忠は2018年から全店舗でBuddycomを導入し、フロントラインワーカー間の音声通信を一元化してきた。今回の「よびだしベル」拡張は、現場課題を踏まえた追加施策であり、非接触対応のニーズにも適合する。従来のボタン式呼び出し機器に比べ、交換や補修が不要となるほか、データをもとに呼び出し箇所を最適化する仕組みが定期的に運用されている。
店頭では週単位で利用履歴を確認し、呼び出し頻度の少ない場所を移設するなど、売場特性に合わせた見直しを実施している。呼び出し内容のデータ可視化により、今後の配置や応答体制にも活用可能な基盤として運用が定義されている。
「よびだしベル」は2024年3月に開始した「Buddycomベル」の名称を改めた機能で、受付やトイレなど小規模スペースへの設置も想定した構成をとっている。従来型インカム通信の仕組みを継承しながら、顧客がスマートフォン操作だけで呼び出せる点が特徴だ。
ID運用と委託体制の明確化
機能の開発・提供はサイエンスアーツが担い、島忠が自社内で運用を行う形式をとっている。提供形態はオプション機能としての常設利用であり、数量限定や期間設定は明示されていない。
島忠が属するグループでは、既にBuddycom全体を通じた導入実績があり、各売場の利用状況に応じた改善が継続的に行われている。今回の追加導入はその一環として位置付けられ、既存の接客支援システムとの統合が前提とされている。島忠が行うデータ分析を通じた見直しサイクルは継続運用の枠内で定義されている。
また、サイエンスアーツは自社のプラットフォームBuddycomにおいて、音声・映像・位置情報・AI連携など多様な機能を提供しており、流通・介護・鉄道など1500社超の業種で活用例があるとされる。
今回の島忠でのQRコード式呼び出しベルの導入は、既存システム上に拡張した実運用事例であり、店舗オペレーションのデジタル化を支える取り組みの一部とみられる。