薩󠄀摩酒造株式会社(鹿児島県枕崎市)は、2006年から鹿児島県限定で販売してきた本格芋焼酎「南之方(みなんかた)」の「南之方1800mLパック」を全国で発売する。出荷開始日は2日。県外から寄せられた要望を踏まえた展開で、家庭で手軽に飲める形態を全国に広げることで、入手手段の拡大につながる。
南之方は「昔ながらのこいごいとした(とても濃い)味わい」を特長とし、この特長を残すため「無ろ過製法」を採用する。原酒に含まれる香気成分や旨味成分を多く含む製法で、通常のろ過では取り除かれる“香味の厚み”を残す点が違いとなる。薩󠄀摩酒造株式会社が全国発売するのは1800mLパックで、900mL瓶と1800mL瓶は鹿児島県限定のままとする。
3月2日出荷、全国展開へ
南之方1800mLパックはアルコール分25度、内容量は1800mLとした。発売地域は全国で、全国量販店や業務店に加え、薩󠄀摩酒造花渡川蒸溜所「明治蔵」、薩󠄀摩酒造公式通販サイトでも取り扱う形をとる。商品名は鹿児島県南薩󠄀地域の明治期の古称「南方郷(みなみかたごう)」に由来する。
一方、同社が鹿児島県内限定で南之方を展開してきた理由として、無ろ過製法にこだわり、香味の豊かさをそのまま届ける造りを大切にしてきた点を挙げる。商品化は2006年で、「鹿児島の焼酎通を唸らせたい」という思いから開発したという。
南之方は、鹿児島で20年という長い間じっくり育てられ、濃厚な芋の旨味を求める焼酎通の間で長く愛されてきた。これを受け、鹿児島県外から「本場の濃い芋焼酎を味わいたい」という声が寄せられたことが、今回の全国展開につながった。地元では郷土料理と合わせて楽しむ一杯として、また家庭の食卓で大切な時間を彩る存在として親しまれているとしている。
パック全国、瓶は県内限定
今回の対象は1800mLパックに限られ、900mL瓶・1800mL瓶は引き続き鹿児島県限定販売商品とされる。取り扱いは全国量販店、業務店に加え、同社施設の薩󠄀摩酒造花渡川蒸溜所「明治蔵」や薩󠄀摩酒造公式通販サイトでも展開する。
焦点は、鹿児島県限定で展開してきた南之方のうち、1800mLパックを全国発売とし、瓶商品は県内限定のまま残す運用の切り分けとなる。パックの本格芋焼酎が全国展開されることで飲食店での採用も増加することが期待される。その際、全国の量販店・業務店に加え、蒸溜所施設や公式通販サイトでも取り扱う形をとる点を踏まえ、取扱チャネルごとの発注・納品の運用整理が必要となる可能性がある。
