佐藤薬品工業株式会社(奈良県橿原市)は、経済産業省と日本健康会議が共同で選定する「健康経営優良法人2026(中小規模法人部門)」に認定された。経営ビジョン2030の経営基本方針の一つとして社員の健康維持・増進を掲げ、従業員の健康支援と職場環境整備の取り組みを継続する。
同社は「健康で働きがいのあるイキイキとした活力ある企業になろう」を合言葉に健康経営を推進してきた。2026年度も新たな施策を導入し、働きやすい職場づくりを一段と進める方針だ。
健康施策を幅広く展開
佐藤薬品工業は、健康経営の主な取り組みとしてバースデー休暇や永年勤続者への特別休暇を導入している。運動褒賞制度、生理用品の無償提供、産業医面談の実施なども含め、社員の健康維持・増進に向けた施策を多面的に展開する。入社3カ月、1年、3年経過時の個別面談も設け、就業初期から定着期までを見据えたフォロー体制を敷いている。
保健師・管理栄養士による保健指導や、月1回の健康情報提供も実施する。PET検診への補助に加え、健康診断結果で要再検査・要精密検査となった従業員には受診を強く促す。社内制度と専門職による支援を組み合わせることで、具体的な健康行動につながる仕組みづくりを進めている。
外部認定では「健康経営優良法人2025(中小規模法人部門)」の認定も受けており、2年連続での選定となった。医薬品および健康食品の製造販売を主業とし、経営ビジョン2030「Familiar With People~人々に親しまれるヘルスケアカンパニーへ~」のもとで健康経営を企業戦略に位置づける。「ブライト500」や「ネクストブライト1000」など、より高水準の健康経営認定取得も視野に入れる。
健康経営を巡っては、経済産業省と日本健康会議による「健康経営優良法人」制度が中小規模法人部門にも広がり、全国で選定が進む。健康維持・増進施策の具体性や継続性、経営層の関与度合いなどが評価され、制度運用のなかで認定基準の見直しや強化も進む。企業には、職場の健康支援や働き方改革の取り組みを、客観的な指標で示すことが求められている。
2026年度の運用と連携
運用面では、健康診断で要再検査・要精密検査となった従業員への受診推奨を継続する。保健師・管理栄養士による保健指導や産業医面談、フェムケアセミナーなども組み合わせ、面談と専門職支援を複線化している。日常的な健康情報の提供も月1回の頻度で行い、従業員の行動変容を促す体制を整える。
今後の取り組みとして、要再検査・要精密検査となった従業員の医療費負担支援、男性管理職向けの生理痛体験セミナー、女性活躍の数値データを踏まえたコミュニケーションセミナー、相談窓口の拡充、結婚・妊娠・出産・育児・介護などの経験者による社内座談会の開催などを検討している。健康支援にとどまらず、管理職層の意識改革や相談体制の整備を通じ、職場全体のダイバーシティ対応を強化する構想だ。
社外連携も進めており、2025年6月には奈良県広域消防組合消防本部と包括連携協定を締結し、塩分補給サプリ「RED-Q」を共同開発した。消防士の暑さ対策ニーズに応じた製品で、ネーミング関連の受賞にもつながった。医薬品・健康食品を扱う事業と、職場の健康づくりの知見を相互に生かす動きが、社内施策と地域との協働の両面で進んでいる。
