株式会社サンクゼール(長野県飯綱町)は、フランス・ボーヌで行われた「第20回フェミナリーズ世界ワインコンクール」で、「丘の上のハレルヤ2022」と「チャペルヴィンヤードプラス2020」が日本ワイン部門の金賞を受賞した。審査は3~4日に実施された。国内産ワインが国際審査で高い評価を受けたことで、商品選定や提案の材料としての注目が高まりそうだ。
金賞を受けた2銘柄はいずれも長野県飯綱町産のぶどうを中心に仕立てた。サンクゼールが製造販売する「丘の上のハレルヤ2022」は長野県産ぶどうを100%使用し、オーク樽で熟成させた赤ワイン。「チャペルヴィンヤードプラス2020」は、自社畑「チャペルヴィンヤード」のぶどうに加え、ほか2つの自社畑で収穫されたぶどうを用いて醸造した。
総出品2,544点の審査
第20回フェミナリーズ世界ワインコンクールはフランス・ボーヌで開かれ、ブラインド・テイスティング方式で審査した。審査員は世界各国の女性ワイン専門家で構成し、経験豊富な女性ソムリエ、女性醸造家、女性ジャーナリスト、女性シェフなど約600人が参加した。総出品数は2,544アイテムで、日本からは295アイテムが出品され、そのうち98アイテムが入賞した。
受賞銘柄のブレンド比率も公表した。「丘の上のハレルヤ2022」はメルロー74%、カベルネフラン16%、コンコード6%、カベルネソーヴィニヨン4%。「チャペルヴィンヤードプラス2020」はメルロー37%、ピノノワール32%、カベルネフラン21%、ツヴァイゲルトレーベ7%、清舞2%とし、いずれも内容量は750ミリリットルとした。
「丘の上のハレルヤ2022」は全国のサンクゼール・久世福商店店舗(アウトレット店舗を含む)と公式オンラインショップで取り扱う。国際コンクールでの評価を踏まえ、企業や飲食事業者がワインリストやギフト向け商品の選定で活用する場面も見込まれる。
サンクゼールはワインのほか、ジャムやパスタソースなどの製造販売も手がける。長野県飯綱町では、ワイナリーに加えショップやレストランなどを併設した施設「サンクゼールの丘」を展開している。「チャペルヴィンヤードプラス2020」は、この施設のレストランとチャペルの前に広がる南向きの急斜面に位置する自社畑「チャペルヴィンヤード」のぶどうに、ほか2つの自社畑のぶどうを組み合わせた銘柄となる。
外部環境では、日本ワインの出品増加に伴い、同コンクールで複数の国内生産者が金賞を得る動きが広がっている。第20回では、佐藤酒造場(サドヤ)が3銘柄で金賞を受賞したほか、東山酒造(あずま山麓ワイナリー)がワイン部門2銘柄とシードル部門1銘柄で金賞を獲得した。いわきワイナリーも同回で金賞を受賞した。審査にはギリシャ、日本、フランスなど10カ国出身の165人が参加し、ブラインド・テイスティングで評価した。
チャペルヴィンヤードプラスは今春発売予定
供給形態は銘柄ごとに設計を変える。「丘の上のハレルヤ2022」は全国の直営店とオンラインを通じて幅広く展開する一方、「チャペルヴィンヤードプラス2020」は今春の発売を予定し、販売チャネルや取り扱い拠点を絞り込んだ形で展開する見通しだ。
サンクゼールは、飯綱町の自社畑で収穫したぶどうを主体にワインづくりを進めており、今回の金賞受賞を契機に、長野県産ぶどうを生かした高付加価値ワインのラインアップを強化する方針とみられる。国際コンクールでの評価を背景に、国内市場でのブランド力向上と観光拠点「サンクゼールの丘」への誘客効果も期待される。
