RX Japan合同会社(東京都中央区)は、2026年3月17〜19日に「第25回 スマートエネルギー WEEK【春】」を東京ビッグサイトで開く。国内外から約1,600社が出展し、水素、太陽光、二次電池、スマートグリッド、バイオマス、洋上風力などGX関連技術を集める。水素分野では構成展「H2 & FC EXPO【春】」を中心に、燃料電池車(FCV)の試乗会も実施する。
スマートエネルギー WEEK【春】は、新エネルギー分野の総合展として、水素・燃料電池から再生可能エネルギー、電力系統まで出展領域を広げてきた。水素関連では「H2 & FC EXPO【春】― 第25回 [国際] 水素・燃料電池展」で関連技術を展示し、FCVの体験機会も設ける。交通分野に加え鉄鋼・化学など重工業や発電用途まで広がりつつある水素利用の具体像を提示する狙いだ。
会期3日、出展約1600社
開催時間は10:00〜17:00。構成展示会として「H2 & FC EXPO【春】」のほか、「PV EXPO【春】」「BATTERY JAPAN【春】」「SMART GRID EXPO【春】」「WIND EXPO【春】」「BIOMASS EXPO」「ZERO-E THERMAL EXPO」、特別企画の「BIPV WORLD ― 建材一体型太陽光発電ワールド」をそろえる。「H2 & FC EXPO【春】」は第25回を迎え、春展の枠内で継続開催される。
会場ではクラウンやNEXOなど最新FCVの試乗会を予定し、トヨタ自動車と現代自動車が特別協力する。試乗申し込みは各出展社ブースで受け付ける。試乗時間は17、18日が10:15〜17:00、19日が10:15〜15:00で、走行の観覧は予約不要とする。車種や時間は当日変更となる可能性がある。
「H2 & FC EXPO【春】」の出展内容として、次世代燃料電池モジュールの試作品、水素ステーションのフルシステム型設備、下水由来バイオガス原料の技術、余剰電力から製造した水素の貯蔵・活用を組み込んだ再エネ水素蓄エネシステム、液体水素用遠心ポンプの開発などが並ぶ。水素の「つくる」「はこぶ」「ためる」「つかう」の各工程をカバーする技術群を一体的に紹介する構成だ。
水素展にFCV試乗会
今回の構成は、水素単独の技術展にとどまらず、太陽光、二次電池、スマートグリッド、風力、バイオマス、ゼロエミッション火力までを同一会場で扱う点が特徴となる。来場者は水素供給や利用技術に加え、発電方法や系統制御、蓄電など周辺領域を横断的に比較できる。特別企画「BIPV WORLD ― 建材一体型太陽光発電ワールド」では、建材と発電を組み合わせる技術も展示する。
出展企業は、素材・部材、計測評価、プラント・エンジニアリング、インフラ、モビリティなどサプライチェーン各段階を担う企業が中心となる。ヘンケルジャパンは水素対応の接着剤・シール剤ソリューションを紹介し、塗布実演や水素エネルギー活用に関するセミナーを設定する。ジェイテクトは高圧水素タンク用バルブ・減圧弁(第2世代)や水素エネルギーマネジメントシステムなどモビリティ向け技術を披露。東陽テクニカは燃料電池・水電解の性能・材料評価計測システムを展示し、BATTERY JAPAN【春】にも同時出展する。
設備・エンジニアリング分野では、荏原製作所が水素社会に向けたポンプや関連装置の技術を示し、千代田化工建設は「社会のエンジニアリング」をテーマに水素関連プラントなどの取り組みを紹介する。水素製造では、神鋼エコソリューションが水電解式高純度水素発生装置(HHOG)の実機を展示する計画だ。需要側産業用途では、日本製鉄が水素還元製鉄プロセス向け溶接技術や多孔質炭素材料、水素ステーション建設・高圧水素材料検査ソリューションなどをそろえる。
国際動向も構成展の中で取り上げる。国際エネルギー機関(IEA)は、水素エネルギーが世界的に技術開発段階から社会実装段階へ移行しつつあると分析。欧州で大型水電解装置の稼働が進んでいるほか、中国では燃料電池商用車が2年間で1万台超のペースで普及している。水素の用途は交通分野にとどまらず、鉄鋼・化学など重工業や発電分野に広がっている。
RX Japan合同会社は、日本のエネルギー自給率が極めて低く、再生可能エネルギーの供給量も限定的であるなか、将来増大する水素需要を安定的に確保する仕組みづくりが喫緊の課題とみる。水素の製造・輸送・貯蔵・利用を一体で捉え、発電や系統、蓄電といった周辺領域も含めて同時に検討する必要があるとの問題意識から、春・秋・関西の年3回開催を通じて市場形成や技術連携の場を継続的に提供してきた。春展は世界最大規模の新エネルギー総合展として、国内外の専門家が集う業界定着イベントとなっている。
運営面では、同一会期・同一会場で複数の構成展を並行開催し、GX関連技術を横断的に集約する。試乗会は各出展社ブースでの申し込み制とし、観覧は予約不要とする一方で、試乗枠は日別・時間帯別に設定する。展示は、水素の各工程に関わる技術をはじめ、機器・材料からインフラ、利用機器までを同じ場に集め、来場者が事業化や協業の可能性を検討しやすい構成とする。
