共通ポイントサービス「Ponta(ポンタ)」を運営する株式会社ロイヤリティ マーケティング(東京都渋谷区)は3月、「健康経営優良法人2026(大規模法人部門)」に認定された。認定は3年連続となる。2024年度以降に進めてきた特定保健指導の利用促進に加え、ウェルビーイング向上に向けた制度整備を継続してきた。
健康経営優良法人認定制度は、経済産業省が制度設計を担い、日本健康会議が顕彰する枠組みとされる。ロイヤリティ マーケティングは2023年度に健康経営方針を策定し、従業員の「心身の健康維持・増進」「ウェルビーイング向上」を重要テーマに据え、健康経営を推進する取り組みの一環としている。
3年連続の認定継続
ロイヤリティ マーケティングは2026年3月、「健康経営優良法人2026(大規模法人部門)」の認定を受けた。認定は2024年、2025年に続く3年連続となる。制度は地域の健康課題に即した取り組みや、日本健康会議が進める健康増進の取り組みを基に設計されている。
同社は2024年度以降、定期健康診断の結果に基づき、生活習慣病発生リスクの高い40代以上の社員を対象に、特定保健指導の利用促進に取り組んだ。人事部からの周知や個別案内など、受診勧奨の働きかけを強化する形をとっている。あわせて、ウェルビーイング向上に向け、従業員が仕事と生活の双方の充実を自らマネジメントできる制度の整備を継続している。
過去からの経緯では、企業理念「無駄のない消費社会構築に貢献する」に基づき、サステナブルな社会の実現に貢献する観点から2023年度に健康経営方針を策定した。その後、従業員の心身の健康維持・増進を中心に据え、2024年度以降は特定保健指導の利用促進を進めてきた。
Ponta会員1億2,340万人
事業規模では、Pontaの会員数は1億2,340万人(2025年8月末)とされ、提携社・ブランド数は160社・231ブランド、利用可能な場は32万店舗に広がる。ロイヤリティ マーケティングはこうした会員基盤を持つ一方で、社内では健康経営方針のもと、定期健康診断後の特定保健指導の受診勧奨を人事部が担い、対象者への周知・個別案内を通じて利用促進を進めてきた。
ウェルビーイング向上に向けた取り組みでは、仕事と生活の双方の充実を従業員が自らマネジメントできる制度整備を継続している。社員のリフレッシュ支援や、専門機関のカウンセラーによる社外相談の提供といった仕組みも設けており、多層的な従業員支援策を組み合わせながら運用している。
また、同社は「キャリアオーナーシップ経営AWARD 2025」で最優秀賞(中堅・中小企業の部 キャリアの変革部門)を受賞した。人材領域の取り組みと並行し、健康経営の枠組みでも方針策定から制度整備、受診勧奨の運用に至る社内施策を積み上げてきた流れがある。
制度側の狙いは、健康経営優良法人の「見える化」を通じ、従業員や求職者、関係企業、金融機関などが、経営的な視点での健康管理に取り組む法人を把握しやすくする環境整備にあるとされる。健康経営の取り組みが、社内の施策にとどまらず対外的な評価軸とも接続する設計である点が浮き彫りになっている。
大規模法人部門では、サッポロホールディングスグループが9社で認定を受けた事例や、大和ハウスグループが35社で選定された事例がある。グループ各社での選定が積み上がる動きもあるなか、ロイヤリティ マーケティングは単体で3年連続の認定を得たことになる。
受診勧奨を人事部が担う
運用面では、定期健康診断の結果に基づき、生活習慣病発生リスクの高い40代以上の社員を対象に、人事部からの周知・個別案内などで受診勧奨の働きかけを強化する形をとっている。特定保健指導の利用促進を継続的な仕組みとして組み込み、社内の健康リスク低減を図っている。
ウェルビーイング向上の取り組みでは、従業員が仕事と生活の双方の充実を自らマネジメントできる制度の整備を継続している。柔軟な働き方やキャリア形成支援、メンタルヘルスケアを含む支援策を組み合わせることで、従業員の多様なニーズに応じた環境整備を進めている。
健康経営優良法人認定制度は、経済産業省が制度設計を担い、日本健康会議が顕彰する枠組みとされる。ロイヤリティ マーケティングの取り組みは、健康経営方針の策定を起点に、特定保健指導の利用促進と制度整備を組み合わせて推進する設計となっている。
他社事例では、特定保健指導の一部内製化や、年代別の支援、健康保険組合と連携した生活改善プログラム提供など、施策の組み立て方が複線化する動きもある。これを受け、ロイヤリティ マーケティングに関しても、定期健康診断後の受診勧奨を中心に据えた運用を軸に、多面的な健康支援策をどこまで広げていくかが焦点となる。
今後の注目点は、同社が健康経営方針の下で進める特定保健指導の利用促進と、ウェルビーイング向上に向けた制度整備をどの範囲で継続し、発展させるかにある。取引管理や法人営業の観点では、人事部による周知・個別案内を通じた受診勧奨を前提とした取り組みである点と、対象が生活習慣病発生リスクの高い40代以上の社員に及ぶ点を踏まえ、同社の健康経営が中長期的な人材戦略や企業価値向上とどう結びつくかが問われる局面となりそうだ。
