メタリアル・グループの株式会社ロゼッタ(東京都千代田区)は、店舗向け健康食品需要予測レポートAIエージェント「Metareal ヘルスデマンド(Metareal HD)」を新たに開発し、提供を始めた。SNSやECランキングなどをAIで解析し、成分別・悩み別に店舗単位で需要をスコア化する仕組みを採用。営業担当が使う提案資料を自動生成できるのが特徴だ。
健康食品業界では需要が細分化し、特定商圏単位でのトレンド把握が課題になってきた。ロゼッタは、営業支援業務の負担軽減と提案の即時性を両立する狙いでこのシステムを導入した。
AIが成分・悩み別の予測を提示
Metareal HDは、店舗別・成分別・悩み別の需要スコアを算出し、SKU推奨や販促コピー、商品陳列レイアウトを自動で生成する。NMN、オメガ3など特定成分や「睡眠」「腸活」などのテーマ別に分析し、実際の発注資料まで作成される仕組みだ。従来のPOSデータでは後追い分析にとどまっていた状況に対し、即時提案に結びつく形式をとる。
このAIは、営業企画・MD部門や店舗販促担当にも利用を想定しており、健康食品メーカーや卸業者など法人営業現場での利用が見込まれている。マクロ動向ではなく地域・店舗に密着したデータ分析が可能になり、販売提案のリードタイム短縮にもつながる構成だ。
メタリアルグループとして業種特化AI拡充
ロゼッタの親会社であるメタリアルは、各業種特化型の生成AI「シゴトオワルAI」シリーズを推進している。今回のMetareal HDは、このシリーズの一環として開発された。先行して金融業界向けの「Metareal DD」を展開しており、今後も業種別の生成AIを相次いで提供する方針を示している。
同社は、これまで6,000社・2,000分野のAI導入実績を持つ。翻訳・製薬・金融など専門性の高い分野でのAI実装経験を背景に、複数の大規模言語モデルを協調させる「Metareal Agents」技術を活用している点が特徴とされる。北米や東南アジアの開発知見も取り入れ、グローバル基準の生成AI開発を進めている。
運用範囲と体制の設定
Metareal HDの提供対象は、健康食品の法人営業部門を中心とした利用を前提としている。販売データの分析から店頭提案資料の自動作成までを一括支援する点が明示されており、数量や期間の限定については記載されていない。導入企業の営業現場で日常的に用いる形式をとるとされる。
開発はロゼッタが担い、メタリアルの技術基盤を活用した社内連携構成となっている。開発・運用は自社完結型であり、製造委託や第三者供給の言及はない。外部企業との共同展開などの詳細は示されていない。
継続企画か単発提供かについては明示されておらず、今後の再販計画やサービス更新予定も記載されていない。シリーズ展開の中で業種別AIの一つとして順次投入している段階だと位置付けられている。
ロゼッタはこの取り組みを通じ、商圏ごとのミクロ需要に応じた営業支援AIの提供を拡大する方向を示しており、営業体制内での提案資材作成プロセスの自動化を実装範囲としている。
メタリアル・グループ全体では翻訳AIや広報AIなどの生成AIラインを保有しており、業種特化AI群の中で健康食品分野を対象にした今回の動きは、新たな応用領域の一つといえる。