株式会社リヴルクスは、TVS REGZA株式会社から青森県三沢市内の工場(旧TVS REGZA青森事業所 三沢工場)を取得し、太陽電池セルの製造拠点として「三沢工場」を開設する。高効率なN型TOPConセルの生産体制の構築を進め、2027年1月中旬以降の本格稼働に向けて準備を進めている。
三沢工場では、トンネル酸化膜パッシベーション接点技術を用いたN型TOPConセルを生産する計画だ。経済安全保障やサプライチェーン多様化の重要性が高まる中、日本国内に製造基盤を整備し、主として米国市場を視野に入れた供給体制の構築を狙う。リヴルクスはヘッドスプリング株式会社とSolar Tech Japan株式会社による合弁会社で、TVS REGZAから既存工場を取得し、太陽電池関連の新たな生産拠点として再稼働させる。
年間484MW計画を提示
三沢工場の生産計画は、1日あたり約14万枚、年間生産能力約484MW(約5,040万枚)を想定する。2027年1月中旬に試生産を開始し、その後、品質や歩留まりの検証を経て段階的に量産体制へ移行する。工場の所在地は青森県三沢市南町3丁目31-2776で、敷地面積は21,391m2、総建築面積は16,742m2。生産品目は太陽電池セルに加え、蓄電システムも計画している。
運営面では、製造、品質管理、生産技術などの機能を備えた体制を構築し、約70人規模で事業運営を行う計画だ。このうち約50人を地元から採用する想定で、雇用創出を通じた地域経済への波及効果も見込む。製造設備は既存施設をベースに再配置・増強し、高効率セル量産に対応できる生産ラインを整える。
リヴルクスは2015年12月設立で、ヘッドスプリングとSolar Tech Japanの出資により立ち上げた。今回の工場取得は、既存の製造インフラを活用しながら国内の太陽電池セル供給能力を高める動きであり、経済安全保障やサプライチェーン多様化への対応という政策的要請とも合致する。
外部環境では、再生可能エネルギー需要の拡大と供給網分散の必要性が重なり、太陽電池の国内生産体制整備が課題に浮上している。N型TOPConセルは高効率型の一つとして、大規模太陽光発電や住宅用高性能パネルでの採用が進む分野だ。エネルギー転換(GX)の文脈で、高効率セルや蓄電システムへの投資が活発化しており、半導体・電池など他分野でも試作から量産へ段階的に移行する先端工場投資が相次ぐ。
70人体制で段階量産へ
三沢工場では、試生産を通じてプロセス条件や装置性能を検証し、品質と歩留まり、供給の安定性を確認しながら本格量産へ移行する。運営体制は製造、品質管理、生産技術などの機能を一体的に配置し、約70人の人員で運営する計画で、このうち約50人を地元で採用する。太陽電池セルを中心に蓄電システムも手掛け、国内製造を前提に主として米国市場向けの供給体制を整える。
工場取得による拠点整備、高効率N型TOPConセルの量産計画、試生産開始時期と段階的な量産移行、運営人員の規模と地元採用方針が一体で示され、国内太陽電池産業の再強化と輸出拡大に向けた具体的な投資案件として位置づけられる。リヴルクスは旧TVS REGZA三沢工場を転用し、太陽電池セルと蓄電システムの製造拠点として再構築することで、再生可能エネルギー関連の国際的なサプライチェーンに参入する構えだ。
