遺品整理や不動産売却・引越しに伴う家財の処分並びにリユースを手がける株式会社リリーフ(兵庫県西宮市)は2月、訳あり不動産の買取再販やCtoCプラットフォーム運営を担う株式会社ネクスウィルとの顧客紹介に関する契約を締結し、業務提携を開始した。空き家所有者が抱える「片付け」と「出口」の二重課題をつなぐ体制を掲げ、片付けから売却までの手続きの分断を減らす狙いがある。
提携は、リリーフの利用者に対してネクスウィルが売却が難しい地方物件や訳あり物件の買取・活用提案を実施する枠組みと、ネクスウィルが取り扱う不動産で残置物の撤去が必要な場合にリリーフが対応する枠組みで構成する。訳あり物件は共有持分、再建築不可などを例示した。両社は、空き家問題の「整理」と「出口」のミスマッチ解消を目的に掲げ、リリーフにとっては、おかたづけサービス提供時の不動産側の受け皿を明確にする取り組みとなる。
全国31店舗で年12000件
リリーフは東名阪を中心に店舗を展開している。追加の開示情報では、全国31店舗を展開し、年間12,000件の相談実績を持つとしている。法人との連携は500社以上とされ、これらの接点を通じて売却が難しい物件の相談が生じている状況を示した。
ネクスウィルは訳あり不動産の買取事業に加え、空き家・訳あり不動産のCtoCプラットフォーム運営、不動産売買・仲介・管理、不動産投資事業などを手がける。空き家対策や二地域居住推進を軸に、自治体との連携実績を持つとしており、提携ではリリーフの片付け領域の相談導線と、ネクスウィルの訳あり物件の再生・活用提案の機能を相互に接続する形となる。
リリーフ側は、提携により空き家問題の「整理」と「出口」をつなぐワンストップ支援体制の構築を掲げる。ネクスウィル側も、空き家所有者の「家財が残っていて売却できない」「遠方に住んでいるため片付けができない」といった悩みを挙げ、片付けから売却までの一連の対応をワンストップで提供できる体制を整える考えを示している。
提携に至った経緯として、国内の空き家数が増加の一途をたどる状況を挙げた。空き家の所有者の多くが、家財道具が残っていて売却できない「片付けの悩み」と、地方や特殊な事情により買い手が見つからない「出口の悩み」という二重の課題を抱えているとした。リリーフは遺品整理、不用品のおかたづけ・処分・リユースを主力とし、グループ創業60年以上の廃棄物処理(ゴミの収集運搬・処理)事業をルーツに持つ点を示している。
外部環境では、総務省の住宅・土地統計調査で2023年の空き家数が約900万戸、空き家率が13.6%とされ、空き家問題が全国的な課題になっている。都道府県別では岩手県が20.9%、鹿児島県が19.3%など地方部で高水準とされる。国土交通省は2015年施行の「空き家対策特別措置法」を通じ、自治体による特定や活用促進を後押ししてきた経緯があり、空き家バンクなどの仕組みの活用も広がっている。一方で、共有持分や再建築不可などの事情を伴う物件は流通上のハードルが残りやすいとされ、片付けと売却の工程が分断される場面が生じうる。
紹介契約で役割分担
運用面では、顧客紹介に関する契約に基づき、相互に案件を連携する形をとっている。リリーフからネクスウィルへの連携では、リリーフのおかたづけサービス利用者を対象に、特に売却が難しい地方物件や訳あり物件の買取・活用提案をネクスウィルが担う。これにより、片付け相談から不動産の処分相談へ移る際の受け皿を、紹介の枠組みとして用意する。
ネクスウィルからリリーフへの連携では、ネクスウィルが取り扱う不動産物件で残置物の撤去が必要な際にリリーフが対応する。リリーフは、廃棄物処理事業をルーツに持つ点を示し、法令を遵守した適正な片付けを提供するとした。両社は、空き家所有者の相談では「家財が残っていて売却できない」「遠方に住んでいるため片付けができない」といった悩みが多いことも挙げ、片付けと売却の工程をつなぐ導線づくりを掲げている。
