株式会社ラキール(東京都港区)は、エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社からビジネスインテリジェンス(BI)システム「LaKeel BI」を受注した。H2Oグループで分散していた人事・業務データの統合に向け、全社共通で活用できるデータ基盤の整備を進める。データ取得や突合作業の負荷を軽減し、経営や人事に関わる意思決定の迅速化を図る。
H2Oは「人材戦略2030」の推進にあたり、個々のスキルや経験、キャリア志向を可視化し、データに基づく戦略的な人材配置・育成を強化する方針だ。LaKeel BIをデータ統合基盤として採用し、社内外に点在する人事・業務データを柔軟に連携させる。将来の拡張に対応できる点に加え、人事領域での運用経験や、検討段階から導入後まで一貫して支援できる体制を採用理由とした。
約50社・500店の統合
H2Oグループは、複数の人事システムを導入して業務効率化を進めてきた一方、各システムが個別運用され、人材データが分散して全社横断での把握や活用が難しい状況にあった。データ整合性の確認や二重入力などの作業が発生し、特定担当者にノウハウが集中するなど属人化が進行。複数ベンダーとの調整業務も重く、運用負荷が増大していた。DX推進部門では、システムごとに異なるデータ形式への対応や、取得・加工・マッピング作業に多くの工数を割かざるを得なくなっていた。
H2Oは関西エリアを中心に百貨店や食品スーパーなど小売り事業を展開し、グループ会社は約50社、店舗数は約500店にのぼる。人事・業務データが各社、各部門、各システムに点在することで、同一の条件や切り口で集計・比較するまでに大きな工数がかかっていた。今回の取り組みでは、こうした作業負荷を抑えつつ、全社で共通利用できるデータ基盤の構築を同時並行で進める。
H2OはLaKeel BIの導入により、システムや部門ごとに分断されていた情報を一元的に管理し、データ取得や突合作業にかかる負担を引き下げる。共通の条件・切り口でデータを活用できる環境を整備し、担当者依存の解消とデータ活用レベルの平準化も図る。散在していた人材データを統合し、全社共有のフォーマットに整えることで、経営層や人事部門が必要な情報を迅速に把握できる体制を整える考えだ。
AI連携も視野に運用
LaKeel BIは、複数システムや多様なデータが混在する環境での利用を想定し、段階的な機能拡張や将来的なシステム構成の変更にも対応できるとしている。H2Oは、人事システム製品の提供を通じて蓄積された人事業務やデータ活用のノウハウにも期待を寄せる。導入検討時のデモンストレーションから本番稼働後の運用フォローまで、各段階での伴走支援を受ける。
運用面では、H2Oグループで分散していた人事・業務データを統合し、全社共通で活用できる基盤を整える。データ取得や突合作業の効率化に加え、分析結果を経営判断や人材マネジメントに速やかに反映させる狙いがある。属人化を抑え、部門や企業をまたいで均質な指標・定義に基づく分析を可能にすることで、グループ全体としての人材ポートフォリオの把握を進める。
H2Oは今後、AIチャットとの連携によって分析や情報活用の利便性を高める構想も掲げる。BIとAIを組み合わせて人材データを活用し、人材配置や育成プランの最適化、業務プロセスの効率化を進める方針だ。データ統合基盤の整備を出発点に、データ駆動型の人材戦略への転換を加速させる。
