株式会社QTnet(福岡市)は、スタートアップ企業と新たな事業創出を目指すオープンイノベーションプログラム「TSUNAGU」の集大成イベント『TSUNAGU CONFERENCE 2025』を開催した。メディア関係者やスタートアップ、地元企業などが来場し、2025年度に実証実験(PoC)に取り組んだスタートアップ5社が共創成果を発表した。
QTnetは「TSUNAGU」を、自社が持つリソースとスタートアップのアイデア・技術を掛け合わせて新たな価値を共創する枠組みと位置づけ、カンファレンスでプログラムの成果を提示した。登壇した5社は、プログラムを通じて積み重ねた共創活動の成果に加え、社会実装に向けた検証データや、協業によって描かれる将来像についてプレゼンテーションを行った。
PoCに5社が登壇
会場では、2025年度にQTnetとPoCに取り組んだスタートアップ5社が「事業共創ピッチ」として発表した。テーマには「生成AI」「ブロックチェーン」「エネルギーマネジメント」などが挙がり、各社が最先端技術を用いた実証実験の成果を示した。各社のピッチ後には、登壇企業と参加企業のディスカッションも実施し、実用化に向けた課題解決や今後の展望について意見を交わした。
登壇したのは、mui Lab株式会社、株式会社Yanekara、株式会社クリプトリエ、株式会社AI Impulse、Portus AI株式会社の5社。mui Labはスマートホーム、Yanekaraは卒FITユーザー向けの自家消費最適化防災ソリューション、クリプトリエはNFTプラットフォームを活用した社員の貢献や努力の可視化、AI Impulseは新卒採用活動(企業説明)における生成AIアバター活用、Portus AIはAIによる需要予測を起点とした「発注最適化」を、それぞれ発表内容として掲げた。
協業枠組みを継続
カンファレンスでは、TSUNAGUから生まれたQTnet独自の生成AIプラットフォーム「QT-GenAI」に関する協業事例も取り上げた。「QTnet協業事例から紐解く、オープンイノベーションの科学」と題したトークセッションに、QT-GenAIを共同開発したアンドドット株式会社の代表取締役社長 茨木 雄太氏と、オープンイノベーション支援を行う株式会社ユニッジの代表取締役Co-CEO 土成 実穂氏が登壇し、共創を進める上での考え方や開発プロセスの背景を語った。
イベント終盤には「1on1 MeetUP」を実施し、登壇企業と来場した地元企業、新たなスタートアップが交流する形式をとった。QTnetはTSUNAGUについて、独創的なビジネスアイデアを広く募集し、協業を通じて社会課題の解決に貢献するプログラムとして運用している。スタートアップからのビジネスアイデアは随時受け付ける方針を示し、AIやWeb3、ロボティクスなどを新規事業注力領域に据え、QTnet側からもビジネスアイデアの提案を行うことで事業化を促進する考えを示している。
