株式会社パピレスは2月10日、2026年3月期第3四半期連結決算を発表した。売上高は前年同期比8.3%減の110.53億円だった一方、営業利益は0.79億円、経常利益は3.30億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は1.25億円となった。
個人情報保護法改正に伴う広告規制という市場環境の下、株式会社パピレスは従来の夏や冬のTVCMを中心とした施策から、効果を厳選したネット広告へ注力し、運用効率を向上させた。電子書籍事業では主力サービス「Renta!」を軸に、自社IPの展開や「Renta!」内での独占配信も進めている。
第3四半期は利益黒字
第3四半期累計では、営業利益が0.79億円(前年同期は2.84億円の損失)、経常利益が3.30億円(同1.10億円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益が1.25億円(同1.85億円の損失)となった。電子書籍事業の売上高は前年同期比8.3%減の110.57億円で、セグメント利益は5.16億円(前年同期は0.04億円の損失)だった。
一方、IP制作事業のセグメント損失は1.86億円(前年同期は1.05億円の損失)となった。株式会社パピレスは、この損失を将来の成長に向けた戦略的投資によるものと説明している。
主力サービス「Renta!」はサービス開始30周年を迎え、会員数は1,000万人を突破した。自社IP展開では、著作権が自社に帰属する点や「Renta!」内での独占配信を行う点を挙げている。
メディアミックスでは、累計200万冊を突破した『聖女なのに国を追い出されたので、崩壊寸前の隣国へ来ました』のアニコミ化やTV放映に触れた。
合弁JadeComiXが始動
IP制作事業では、セガサミーホールディングスとの合弁会社であるJadeComiXを通じ、昨年12月に新作4タイトルを「Renta!」内で独占先行配信した。株式会社パピレスは、グローバルIP創出の取り組みの一環と説明している。
また、2025年11月に設立した「spRash!」「ChaRenta!」の新レーベルに加え、第1四半期から開始したショートドラマコンテンツについても言及した。先月からはWEB広告を増強し、新たな視聴スタイルの開拓を進める方針を示している。
これまでの経緯として、株式会社パピレスは広告規制を受けた市場環境の中で、TVCM中心の施策からネット広告へ注力する形に切り替えてきた。
また、電子書籍事業では「Renta!」の節目に合わせた顧客基盤の拡大と、自社IPの独占配信、さらにメディアミックスの取り組みを進めてきた。IP制作事業ではJadeComiXを通じた新作配信や新レーベルの設立など、制作・展開の体制づくりを進めている。
2026年3月期通期の連結業績予想は、売上高が前期比2.6%減の153.65億円、営業利益が4.35億円、経常利益が4.92億円、親会社株主に帰属する当期純利益が2.19億円とする期初計画を据え置いた。株式会社パピレスは通期予想を据え置き、最終四半期でも広告効率の改善と自社IPの増産を継続する方針を示している。
