Orchestra Holdingは、2026年12月期の連結業績について、売上収益が前期比11.0%増の17,500百万円、営業利益が同10.9%増の1,600百万円となる二ケタ増益予想を示した。税引前利益は同11.9%増の1,550百万円、当期利益は同12.1%増の970百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は同17.5%増の960百万円としている。DX事業やIP・エンタメ事業の拡大基調、DM事業の回復を織り込み、各事業の施策を進める方針だ。
業績予想の前提となる施策では、DX事業で採用およびM&Aによる人的基盤の拡充を進め、顧客への対応力や開発・運営体制を横断的に強化する方針を掲げた。従業員エンゲージメント向上を促す職場環境の構築など、人的資本価値向上を目的とした人材育成・定着施策も強化するとしている。DM事業では大型案件の獲得や新規開拓に向けた営業力・提案力の強化に注力し、DMに特化したAIプロダクトの開発推進も盛り込んだ。IP・エンタメ事業ではゲーム開発に加え、アイドルプロデュースを軸に成長を目指すとしている。その他事業は、IT人材紹介事業とSaaS型タレントマネジメントシステム「スキルナビ」を中心に事業基盤を拡大させる方針を示した。
売上収益17,500百万円
2026年12月期の連結業績予想は、売上収益が17,500百万円、営業利益が1,600百万円、税引前利益が1,550百万円としている。当期利益は970百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は960百万円を見込む。各数値はいずれも前期比で2ケタの増収増益を想定している。
成長戦略として、M&Aの活用により既存事業の成長を推進しつつ、成長性・収益性の高い新規事業領域へ投資することで「創造の連鎖」を広げる方針を掲げた。2022年12月期からの構造改革期を経て、2026年12月期から利益拡大を一段と加速させる「成長フェーズ」への移行を計画している。DM事業は運用型広告を中心に市場成長を捉え、安定的な収益基盤を堅持する考えも示した。
一方、DX事業ではSharing Innovationsの再成長に加え、AIなどの最新テクノロジーを活用した新サービスの開発・提供を推進する方針を示した。IP・エンタメ事業では、ランド・ホーによるゲーム開発の拡大を軸に、早期の収益貢献を目指すとしている。IT人材関連の新規事業では、グループ内でのエコシステム構築を進め、各事業間のシナジー創出を通じた事業モデルの確立を推進する考えを示した。「背景には」、2026年12月末までにプライム市場の上場維持基準を充たす必要がある点もある。
自己株式取得枠を設定
株主還元策では、2025年12月期の配当を前期比1.0円増配の12.0円(期末一括)、2026年12月期の配当予想を同1.0円増配の13.0円(期末一括)としている。2018年12月期の初配当実施以来、連続増配を続けている。あわせて、2025年11月14日付で株主優待制度の新設を公表し、毎年12月末日を基準日として200株以上を1年以上継続保有する株主を対象にデジタルギフトを贈呈する仕組みを示した。
自己株式取得では、2025年8月15日~2025年11月26日に230,700株の取得を実施した。さらに2026年2月13日付で、新たな取得枠として上限150,000株または100百万円、取得期間は2026年2月16日~2026年4月30日を掲げた。上場維持基準については、直近基準日(2025年12月31日)で流通株式時価総額が基準に達していないとしており、改善期間の期限となる2026年12月末までに基準を充たす必要がある。業績改善や株主還元強化を軸に企業価値向上(株価向上)を目指す方針に加え、スタンダード市場への変更の検討も進めるとしている。
今回の公表内容で焦点となるのは、DX事業の採用・M&Aによる人的基盤拡充や、DM事業の営業力・提案力強化、DM特化AIプロダクト開発、IP・エンタメ事業のゲーム開発とアイドルプロデュースの運用が、2026年12月期の連結業績予想にどう織り込まれているかだ。取引管理や法人営業の観点では、自己株式取得の期間設定や、株主優待の対象となる継続保有要件が明示されている形となっている。
