株式会社OneAI(福岡県福岡市)は、AI接客ライバー「OneLive」を開発し、提供を開始した。生成AIの専門タスクフォースとデジタルマーケティング分野の専門チームが連携し、独自のグラフ構造化技術を実装した。
OneLiveは、生成AIを活用して接客ライバーに使用するアバター(デザイン・音声)を生成し、企業のサイトやLPに実装することで、インタラクティブな顧客体験の提供を狙う。クリエイティブ要素や応対データを多層的な構造(グラフ)として定義し、ビジネス上の目的関数に基づいてAIの挙動を制御・最適化する技術アプローチと位置づける。テキスト中心の応対だけでは伝えにくい情報を、対話型の動画表現に接続する設計を取る。
ChiChatは230社超導入
主力事業のチャットボットサービス「ChiChat」は2020年のリリース以降、日本と台湾の市場で230社以上に導入された。グラフ構造化技術は、NTTスマートコネクト株式会社とのAIライバー実証実験でも中核技術として採用された。OneAIは2015年の創業以来、企業のコミュニケーションDXを支援してきたとしている。
OneLiveの特徴として、撮影・ロケ・出演者の手配が不要である点を挙げる。撮影が不要なため、修正・改善を即時に反映できるとする。生成AIの活用により制作コストの削減とPDCAサイクルのスピード向上を図る。運用面では、アバター生成とサイト実装を一体で扱う構成とし、クリエイティブ更新の頻度と応対データの蓄積を並行して進める。
グラフ構造化技術を用いることで、導入企業のコンバージョンレート(CVR)から逆算した動画設計が可能になるとする。AIエージェントがユーザーの質問に応答し、商品理解から購買までをサポートする「AI接客エージェント」を2026年中に実装する計画も示した。対話の流れを目的関数に結びつける考え方を掲げ、接客の表現と制御を同時に扱う方向性を打ち出す。
グラフ構造化技術を中核
OneLiveは、生成AIの専門タスクフォースとデジタルマーケティング分野の専門チームが密に連携する体制の下で開発した。アバター生成(デザイン・音声)と、サイトやLPへの実装を通じた対話体験を一体で提供する。グラフ構造化技術を中核に、AIの挙動を目的関数に基づいて制御・最適化する方向性を示している。この技術は、NTTスマートコネクトとのAIライバー実証実験にも採用された。
OneAIは、これまで多くの企業に生成AIを活用したデジタルマーケティング支援を提供してきた。その過程で、テキストベースのチャットボットが「無機質」「解決までのプロセスが退屈」といった定性的課題に直面したと総括する。TikTokやInstagramリールに代表される縦型ショート動画の普及で、消費者のコミュニケーションスタイルが変化している点も指摘し、このショート動画の潮流をビジネス領域の接客に転用する目的でOneLiveの開発・提供に至ったと説明する。
OneAIは2023年3月、チャットマーケティングに特化したクリエイティブ生成AIについて日本と台湾で特許承認を取得しており、対話とクリエイティブ生成を組み合わせる取り組みを継続してきた。今回の提供開始は、テキスト中心のチャットボット運用で蓄積した知見を動画接客の実装形態へ広げる動きとなる。クリエイティブ要素と応対データをグラフとして定義し、目的関数に基づき制御・最適化することで、動画表現の更新と応対の運用を同じ枠組みで扱う構想を示した。
OneLiveはサイトやLPへの実装を前提とし、導入企業のウェブ上の顧客接点に組み込む提供形態となる。NTTスマートコネクトとの実証実験で中核技術として用いられた経緯もあり、同技術を軸にした適用範囲の拡大が今後の焦点となる。アバター生成から実装までを一貫して担い、更新・改善を即時反映できる運用手順を設計することで、2026年までのAI接客エージェント実装につなげる考えだ。
