株式会社オーケーウェブ(東京都港区)は、クラウド型サンクスカード「GRATICA」の導入事例として、株式会社シンクでの活用内容を公開した。シンクは社内エンゲージメントとコミュニケーションの強化を目的に同サービスを採用した。運用の手間を抑えつつ管理しやすい仕組みや、「感謝」を日常的に伝えやすいユーザーインターフェース(UI)やデザインが導入の決め手となった。
オーケーウェブが提供する「GRATICA」は、感謝を可視化・蓄積するWebツールだ。シンクの導入事例では、感謝を「日常の行動」として根付かせる取り組みが前面に出た。従来は年に一度の「感謝を伝え合うイベント」に発信が集中しがちだったが、導入後は日常業務の中で継続的に感謝を表明する動きが広がったという。
372自治体と700社実績
シンクは自治体向け滞納管理システムを全国372以上の自治体に提供している。オーケーウェブはクラウドサンクスカード「GRATICA」で700社以上の導入実績を持つ。今回の事例公開では、こうした顧客基盤を背景に、シンク社内でのツール活用や定着のプロセスが整理された。
シンクが挙げた導入後の変化として、日常業務の小さな貢献にも「ありがとう」と言葉を添える習慣が生まれた点がある。業務が一段落したタイミングや振り返りの場面でも、後から気軽にメッセージを送れる仕組みとしたことで、感謝の機会が分散し、やり取りが増加した。加えて、顔を合わせる機会の少なかった拠点間でも感謝が交わされるようになり、拠点横断の交流拡大につながっている。
運用面では、社内施策に伴う事務負担を抑えながら、継続的に取り組みを実施しやすくなった点が変化として示された。感謝の言葉を直接口にすることへの心理的なハードルが指摘される中、ツールを介したメッセージ送信が、感謝を表明する文化を職場に根付かせる一助になったとの見方が出ている。
導入の背景には、シンクが開発から保守までを自社一貫で手がけ、現場第一の設計思想を掲げて自治体向け滞納管理システムを提供してきた経緯がある。オープンな職場環境や、相談しながら業務を進める文化がある一方で、顧客からの感謝を直接受け取る機会が少ない部署も抱える。このため、社内での貢献を可視化し、感謝を蓄積できる仕組みを整えたいというニーズがあった。
「GRATICA」は、感謝のやり取りをWeb上で一覧化し、履歴として蓄積できる点が特徴だ。シンクではこの特性を生かし、部門や拠点をまたいだやり取りも含めて可視化することで、従来は埋もれがちだった貢献を共有できるようにした。自治体向けシステムを全国に提供する中で、開発・保守部門の拠点分散や部署横断の連携機会が増えていることもあり、社内コミュニケーションの仕組み作りが経営課題の一つになっていた。
シンクの運用負荷軽減
シンクが導入の決め手として挙げたのは、感謝を可視化・蓄積できるWebツールであることに加え、運用の手間を軽減し、管理を簡便にする仕組みと、日常的に感謝を伝えやすいUI・デザインの3点だ。活用方法としては、拠点を越えた感謝の共有や、日常業務の振り返りの場面で後からメッセージを送れるようにし、業務負荷の少ない運用を組み立てた。
協業の構図は、オーケーウェブがクラウド型サンクスカード「GRATICA」を提供し、シンクが社内の目的に沿った形で導入・運用するというものだ。シンクは社内エンゲージメントとコミュニケーションの強化を掲げ、ツール選定では運用負荷の低減を重視した。導入後は、日常の小さな感謝をテキストで残し、後からでも送信できる設計とすることで、実務との両立を図っている。
一連の運用は、顧客からの直接的な感謝の声が届きにくい部署にも、社内での貢献が見える形で残る仕組みを行き渡らせる狙いと結びつく。相談しながら進める文化があるものの、感謝の表出がイベント時に集中していた状況を改め、日常的なやり取りへと分散させることで、組織全体のエンゲージメント向上を図る構図だ。ツールの導入により、運用の手間が軽くなり、継続的な活用施策を設計しやすくなった点も効果として示されている。
オーケーウェブにとって今回の公表は、感謝を可視化・蓄積するWebツールの具体的な利用像を示す事例となる。700社以上の企業導入と、シンクが全国372以上の自治体に提供する滞納管理システムの運用現場を組み合わせることで、業務が継続的に発生する領域でのエンゲージメント施策のあり方を提起した。
今後は、拠点を越えた感謝の共有や、業務の節目ごとの「ありがとう」の言語化が、どの程度社内に定着するかが焦点となる。クラウドサービスとして提供される「GRATICA」は、社内での管理のしやすさや運用負荷の軽減を特徴とする。オーケーウェブは導入事例の公開を通じて、感謝文化をデジタル基盤上で構築しようとする企業の取り組みを可視化し、同様の課題を抱える組織への訴求を強めている。
