国立大学法人岡山大学(岡山市北区)は、大学院保健学研究科とタイのマハサラカム大学看護部の部局間による国際交流協定を結んだ。2月17日に津島キャンパスで調印式を実施した。教育・研究分野の連携強化を目的に、教員・学生交流や共同研究の推進を掲げる。
協定は、岡山大学の大学院保健学研究科と、マハサラカム大学の看護部を対象に、教育・研究分野での連携強化を進める枠組みとなる。両機関が担う役割としては、教員・学生交流を通じた相互往来と、共同研究の推進を柱に据える。持続的な学術交流を通じて、人材育成と学術の発展に寄与することを目指す内容を盛り込んだ。
調印式は来訪18人
調印式には、マハサラカム大学からアノングリット・カンラング副学長(政策・計画担当)やジャルワン・コウナクライ看護部長のほか、教職員および学生あわせて18人が来訪した。岡山大学側は、菅誠治教学担当理事・上席副学長、鈴木孝義副学長(国際・同窓会担当)、廣畑聡保健学研究科長、渡邊彰吾保健学副研究科長、大植崇教授、桑原敏典教育学研究科副研究科長(教育学部副学部長)らが出席した。
調印後にはASEAN式握手での記念撮影を行い、式は和やかな雰囲気で進行した。あわせて懇談の場を設け、今後の具体的な交流内容や協力の方向性について意見交換を行った。協定の狙いは教育・研究分野の連携強化にあり、教員・学生交流や共同研究の推進を通じた持続的な学術交流を掲げている。
今回の枠組みは部局間の国際交流協定で、岡山大学は教育・研究分野の連携強化に加え、人材育成と学術の発展への寄与を目標として掲げる。マハサラカム大学側も、岡山大学とのMOU(了解覚書)締結を通じて、研究とイノベーションの国際的な推進を図る姿勢を示している。
岡山大学は、国際連携の取り組みとして、国連貿易開発会議(UNCTAD)の開発のための科学技術委員会(CSTD)と連携したコースを実施した実績もある。アフリカ・ASEAN地域・中南米のCSTD加盟国から若手女性研究者を受け入れ、27人が参加・修了した(第5期目)。こうした受け入れ型の国際的な人材育成の運用を継続しつつ、看護・保健学の部局間協定を通じて教育・研究の往来を制度化する形となった。
背景には、大学の国際化をめぐる政策面での支援がある。岡山大学は、文部科学省の「大学の国際化によるソーシャルインパクト創出支援事業」に採択されたほか、「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」の採択も受けている。大学の国際連携や研究力強化を後押しする制度が整備される中で、部局単位の交流協定を設け、教員・学生交流や共同研究を進める枠組みを明確化した。
部局協定で役割分担
協定で示された取り組みは、教員・学生交流と共同研究の推進で、対象は岡山大学の大学院保健学研究科と、マハサラカム大学の看護部に限った部局間の枠組みとなる。調印式の後に設けた懇談では、具体的な交流内容や協力の方向性を議題とし、今後の運用に向けた論点を共有した。式典運営の面では、岡山大学の津島キャンパスが会場となり、マハサラカム大学から教職員・学生を含む訪問団が来訪する形をとった。
協定は部局間の国際交流協定として、教育・研究分野の連携強化に向けた枠組みを設け、教員・学生交流や共同研究の推進を掲げる内容となっている。
今後の焦点は、懇談で議題となった具体的な交流内容や協力の方向性が、どの範囲で実施に移るかにある。教員・学生交流と共同研究を進めるにあたっては、対象部局が岡山大学の大学院保健学研究科とマハサラカム大学看護部である点が実務上の注目点となり、交流の実施単位や共同研究の組成手続きが、両部局の運用の下で組み立てられる見通しだ。
