株式会社小田急百貨店(東京都新宿区)は、株式会社丸井グループの物流事業会社である株式会社ムービング(埼玉県戸田市)と連携し、ECサイト「小田急百貨店オンラインショッピング」で注文したコスメをマルイ・モディ各店で受け取れる新サービスを始めた。丸井グループの店頭受取・返品カウンター「トルダス」を活用し、17店舗で対応する。これにより、利用者は仕事帰りや外出時に商品を受け取ることができ、利便性が高まる構成となっている。
小田急百貨店は従来、自社の新宿店でEC販売商品の受け取りサービスを提供していた。今回の拡大は、受け取り場所を自由に選べる形を広げるもので、顧客の生活動線に合わせた柔軟な引き渡しを実現する。丸井グループが展開する「トルダス」は、ECサイト利用者が複数サイトで購入した商品を統合して受け取れる仕組みである。
17店に拡大し店頭受取を整備
サービスは2026年2月12日から提供を開始した。対象品目は約2,000品のコスメで、受取拠点は有楽町マルイ、新宿マルイ本館、渋谷モディなど17店舗。配送時の再配達削減に加え、店舗で開梱・確認が可能な設計を採用し、利用者の安心感確保を図っている。オンライン注文後にマルイ・モディへ配送され、受取カウンターで受け取る流れをとる。
この仕組みは、配送距離の短縮と物流の効率化に寄与し、CO₂排出量の削減にもつながる形として設計されている。丸井グループのトルダスは、各店舗の統合カウンターで返品や発送も一括で完結できるサービスとして展開されており、小田急百貨店との取り組みにより、百貨店ECとの接続領域が広がった。
OMO推進と環境負荷低減を並行展開
小田急百貨店はオンラインと店舗をつなぐOMO施策を進めており、今回のサービスもその一環と位置付けている。従来、新宿店を中心に展開していたEC受取機能を他社店舗へ拡張することで、都市部の業務動線上で受け取れる体制が整った。背景には、丸井グループが進めるOMO型物流拠点の拡充があり、ムービングが物流オペレーションを担っている。
丸井グループの「トルダス」は、再配達削減と梱包資材の削減など、環境面への配慮を特徴とする。小田急百貨店でも同様に、環境負荷を抑えながらサービス利便を高める施策として展開しており、両社の方向性が一致する形となった。小売業におけるOMO実装の一環として、物流効率化と環境配慮を両立させる構成をとっている。
今回の共同サービスは、丸井グループが2026年2月11日から同様の受取体制を稼働させている。これをきっかけに百貨店ECと商業施設物流網を統合する実装モデルが具体化した形だ。