NTT株式会社(東京都千代田区)、株式会社NTTドコモ、株式会社NTTデータグループの3社は、3月2日から5日までスペイン・バルセロナで開催される世界最大のモバイル関連展示会「MWC Barcelona 2026」に共同出展する。2019年以来7年ぶりの共同出展となり、2025年7月に刷新した共通CIのもとで、光技術「IOWN」を中心に国内外向けの技術訴求とブランド発信を進める。
3社は「Photonics Unlocks an Intelligent Power-Optimized Future」をキーメッセージとして掲げ、AI活用の拡大にともなう電力需要増を背景に、IOWNによる光技術を軸にした低消費電力化の取り組みを紹介する。NTTグループとしての技術力を海外企業に示し、グローバルでの事業展開を加速させる目的と位置づけている。
バルセロナで4日間展示
展示はHall3の3M29ブースで実施される。会期中にNTT代表取締役社長の島田明氏が基調講演に登壇し、光電融合デバイスの商用化や光量子コンピュータの取り組みを説明する予定だ。AI関連サービスやソリューション、デジタルインフラでのAI活用など、NTTドコモとNTTデータが開発を進める複数の技術を実機展示する。
出展ゾーンは「AI-Resilient Infrastructure with Photonics」と「AI-Powered Services and Solutions」の二構成で、前者では光電融合技術を用いたデータセンターの低消費電力化、後者ではAIエージェントなどの応用サービスを提示する。
光通信技術の外延広がる
NTTグループのIOWN構想は、光を基盤に据えた通信・処理基盤の開発を進めるもので、高速・低遅延・省電力の特性を備える。NTT東日本やNTT西日本はこの技術を地域実証に展開し、ブロードバンドタワーとの東京〜北海道間通信実証や、関西での放送リモート制作検証などで成果を積み上げてきた。
背景には、AI・生成AIの急速な普及によるデータ量増大がある。NTTグループはIOWNを活用した低遅延ストレージ通信、分散AI処理などの実証を並行して実施し、光電融合を中核に据えた新たな社会インフラ像を提示している。
出展内容のうち、「AI-Powered Services and Solutions」はNTTデータが中心的役割を担い、グローバル展開中のAgentic AIやロボット自律制御基盤を紹介する計画だ。NTTドコモは個人利用者向けのAIエージェントを担当し、モバイルインフラ事業と連動した実証中のソリューションを披露する。AI-Resilient Infrastructure領域ではNTTが光技術の基盤を示す。
展示会の開催期間は4日間のみで、再展示や追加実施に関する予定は明示されていない。3月に公開予定の一部サービスは検証版とされ、詳細は後日発表される見込みだ。
今回の共同出展により、NTTグループは光技術とAIの両軸で海外に向けた情報発信を強化する構えだ。