株式会社ニップンは、愛知県知多市で建設を進めていた新たな製粉工場の建設を完了し、2月より「株式会社ニップン知多工場」として稼働を開始した。中京・近畿地区の工場再編の一環に位置付け、安定的かつ効率的に製品を届ける体制の強化につなげる。これにより、物流負荷の軽減にも影響が及ぶ可能性がある。
知多工場は大型穀物船の接岸が可能な立地条件を備え、ニップンが培ってきた技術力に最新の自動化技術などを組み合わせて生産性を高める狙いを示している。流量・製品分析などを自動測定・調整するシステム導入により、製品の切り替え作業の自動化や作業負荷軽減を図る方針だ。製粉事業の基盤強化を継続しつつ、国内外での事業展開を進めるための投資の一環ともなる。
総工費約255億円投資
知多工場の総工費は約255億円で、敷地面積は35,820㎡となる。設備能力は1日当たり小麦挽砕能力600トン(2ライン)で、生産品目は業務用小麦粉に設定した。太陽光発電設備を導入し、使用電力の100%を実質再生可能エネルギーとする運用を掲げる。
ニップンは2023年10月から知多市で新工場建設を進めてきた。これまで中京・近畿地区における製粉工場再編の一環として神戸甲南工場の増強と大阪工場の閉鎖を進め、今回の知多工場新設と、今後予定する名古屋工場の閉鎖で同地区の再編完了につなげる考えを示した。
知多工場は自然災害への強靭性、省エネ性能、環境配慮を兼ね備えた製粉工場とし、沿岸部立地と大地震時の津波影響を考慮して建物1階床レベルの嵩上げを実施した。主要電気設備を2階以上に設置し、浸水による生産機能停止リスクの低減を図るとしている。ZEB Readyの取得も含め、省エネ性能の確保をうたう。
自動化とDXで運用刷新
知多工場では、工程の見える化やビッグデータの蓄積と利活用、生体認証による入退場管理などを通じたスマートファクトリー化を進める方針を示している。蓄積したノウハウを活用した製造工程(フローシート)や製造システムに機器を組み合わせ、安定的に高品質な小麦粉の創出と、品質改良などの要望への迅速対応を可能にするとしている。立体自動倉庫では、搬入・搬出時にロボットが製品を自動で仕分けし搬送する仕組みを導入し、作業の無人化を進める形をとる。
供給面では業務用小麦粉を生産品目に据え、設備能力は1日当たり600トン(2ライン)としている。工場が沿岸部に位置し大型穀物船の接岸が可能な条件を活用する設計で、災害対策として嵩上げや電気設備配置を組み込んだ。環境面では太陽光発電設備導入に加え、使用電力の100%を実質再生可能エネルギーとし、当社初のカーボンニュートラル工場とする方針を掲げている。
