こんにゃく由来素材を活用したフードテック企業の株式会社NINZIA(兵庫県神戸市)が、東京都のスタートアップ支援事業「TOKYO SUTEAM」の成果発表会で協定事業者賞を4つ受賞した。スタートアップを支援する協定事業者から高い評価を得た形だ。
TOKYO SUTEAMは東京都が推進するスタートアップ支援の枠組みで、成果発表会は支援成果の創出と発信を目的とする催しとなる。会場はTokyo Innovation Base(東京都千代田区)で、支援スタートアップによるピッチや関係者との交流が行われた。NINZIAは同プログラムに関連した取り組みを通じて複数の協定事業者から表彰され、フードマテリアルテックとしての事業性が認められた。
NINZIAが賞4つ獲得
NINZIAはTOKYO SUTEAM成果発表会における協定事業者賞を4つ獲得した。フードテック分野での社会実装に向けた姿勢や、食の制約を前提としない新しい食品設計への取り組みが評価されたとみられる。
NINZIAは、こんにゃく由来素材を活用した独自のテクスチャ・エンジニアリング技術を事業の基盤に据える。フードテック領域では、植物性食品の拡大に伴い、肉や乳製品に近い食感の再現やアレルゲンへの配慮など、多様なニーズを同時に満たす食感設計が課題となっている。NINZIAはこんにゃく由来素材を用いたテクスチャ・エンジニアリング技術で、アレルゲン配慮型の植物性食品における食感設計を実証したとされ、「日常」と「非常時」の双方をカバーする「フェーズフリーな食」のコンセプトも打ち出している。
協定事業者と連携した事業開発
TOKYO SUTEAMは、多様な企業・団体が協定事業者として参画し、選抜されたスタートアップと連携して事業開発を進める仕組みとなる。NINZIAは同プログラムの枠組みのもと、食品、流通、防災、ウェルビーイングなどの分野にまたがるパートナーと連携し、事業化や実証を推進してきた。今回の成果発表会は、こうした取り組みを集中的に披露し、評価を受ける場となった。
協定事業者賞は、スタートアップと協定事業者の連携内容や実証成果、将来の展開可能性などを総合的に評価し、一定の成果を上げたプロジェクトを顕彰する位置づけとされる。NINZIAが4つの協定事業者賞を得たことは、複数の連携プロジェクトで、フードマテリアルテックとしての技術的優位性や社会課題への対応力、事業としてのスケーラビリティが認められたことを示すものだ。
食料調達の多様化や防災・備蓄需要の高まり、アレルギー対応食品市場の拡大など、食を取り巻く環境変化が続くなか、行政主導のスタートアップ支援プログラムを通じて、こうしたフードテック企業の技術が実証され、評価される機会は増えている。NINZIAの今回の4冠は、植物由来素材を軸とした新たな食品設計が、日常食から非常食まで広い領域での活用余地を持つとの見方を後押しする格好となる。
